「業務スキル習得」と「ヒューマンスキル習得」の得られる成果の違い
企業における社員教育というと、業務上の知識やスキルを高める教育が圧倒的に多いのが現実です。
例えばホテルのフロントであれば、チェックイン、チェックアウトのやり方等の業務的な知識から、昨今ですと様々な国から訪れるゲストに対応する為の語学力の教育等が挙げられます。
また、レストランであれば、食材、メニュー、アレルギー、ワイン等の知識や、商品を提案するスキルが求められ、それらを教育、研修によって習得します。
これはこれで大切な教育ですが、最近はもうひとつ習得すべき大切なスキルがあります。
それが「ヒューマンスキル」です。
ヒューマンスキルとは、他者との良好な人間関係を構築・維持するために必要な能力や技術であり最近では、その必要性が高まっています。
その理由として、
➀ 「人と人とのコミュニケーション」が希薄な現代、学校生活や教育においてある程度習得できた対人コミュニケーションが現代は不足しており、企業活動を円滑に進める上でも企業としての教育の必要性が増している為。
➁ 従業員の真の退職理由第1位が「組織環境への不満」ということが示すように、職場での人間関係の構築が離職率や生産性に大きな影響を与えており、その上で、従業員ひとりひとりの人としての行動・態度・振舞いを正すことの重要性が増している為。
➂ 働く目的が「お金を稼ぐ手段」から「仕事の意味・意義、やりがい」を通じて得られる精神的な充足感、自己実現感に移行しており、その上で仕事を通じて「自分自身が人としての成長」し、他者に貢献できることに対する喜びの実感を求めるようになり、人としての魅力を高める教育の必要性が増している為。
➃ 現代の顧客の心理からも、上辺だけの接客・サービスでは物足りなく、心の伴った接客サービスが求められるようになり、その上でも、そのスタッフの「人となり」が大きな満足度の要素となっている為。
このようなことからも「人としてのあり方」を各自が考え、ヒューマンスキルを高めて、従業員同士の良好な人間関係を構築するために必要なスキルを習得することは、これからの企業経営において重要なファクターとなります。
また、SNSや口コミが発達している現代においては、社内の雰囲気や組織環境は外部にガラス張りとなっており、厚遇だけでは「なびかない」現代において採用にも大きな影響を与えているのが現状です。
それでは、どのような教育をすればヒューマンスキルは身に付くのでしょうか?
それには、大きく5つのポイントがあります。
➀仲間を尊重する、仲間に感謝する、仲間を思いやるという考え方を植え付ける
➁人にやられて嫌なことは、自分もやってはいけない
➂仲間が大切にしているものを自分も大切にしなければならない
➃みんなが安心して働ける環境を自分達でつくる
⑤なぜ、この仕事をするのかを考え続ける
これらは、一見当たり前のことですが、実は、これらが出来ていない人の自覚症状が無いというひどい真実があり、これらが徹底できていない為に、離職者が後を絶たずに疲弊している職場が沢山あることも事実です。
大切なのは、誰ひとり例外なくこれらの行動基準や価値観を大切にし、日々の中で
内省 ⇒ 意識付け ⇒ 行動変容 ⇒ フィードバック
を繰り返していくことが、「習慣化」に繋がり最終的には「従業員からのエンゲージメントが高い企業文化」に昇華します。
このような「ヒューマンスキルが高い職場」は、
〇 職場の人間関係が良い
〇 お互いの信頼関係が構築されている
〇 社内のストレスが少なく、皆でお客様を向いて仕事ができている
〇 皆が、仲間が好き、自組織が好き、自社が好き
こうなると、
「定着率」「採用率」「生産性」「ロイヤリティ」「モチベーション」等に好循環をもたらし、最終的には収益の最大化に繋がります。
あなたの会社は、まだ「業務知識・スキル」の教育だけですか?
それとも「ヒューマンスキル」を磨いていますか?
コラムの更新をお知らせします!
コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。
Warning: Undefined array key 0 in /home/xb528411/jcpo.jp/public_html/wp-content/themes/jcpo_theme2020/inc/inc-under-widg.php on line 4
Warning: Attempt to read property "term_id" on null in /home/xb528411/jcpo.jp/public_html/wp-content/themes/jcpo_theme2020/inc/inc-under-widg.php on line 4