ニーズなきAI導入と知財化には意味がない
「この工場では、非常に集中力の高い従業員がその長所を生かし、クリーンルームで作業をしています。仕事量が増えればAIによる自動化も一部検討しますが、今は従業員の力が必要です。」
これは、先日ある会社へ工場見学に行った際に、一緒に参加されていた質問に対しその会社の顧問がご回答された言葉を要約したものです。
そのときの質問は、「この検査業務をAIに置き換える予定はないのですか?」でした。
実は訪問した工場は、障がい者の方を積極的に雇用し、全従業員の約60%が障がい者という会社で、親会社の創業者の理念を基に設立された会社です。
特に耳が不自由な方は、仕事に対する集中力が高く、細かい検査作業を高い精度で、かつ作業数もこなすことができるそうで、ある意味私たちには備わっていない能力を最大限引き出して仕事をしてもらっていることが印象に残りました。
ここのところ、このブログで「AI」をテーマに私の想いを書かしてもらっていますが、これは、「AIが取って代わってはいけない仕事」だと感じました。
「AIに取って代われない」のではなく、「AIが取って代わってはいけない」です。
私は、まずAIとロボットの融合でできる仕事は「従来、人の手、目でやってきた単純作業」だと考えていましたが、中には「特殊な能力を有する人が行った方が雇用も生まれ、かつ作業能力も高まる」場合もあるんだと思いました。
ニーズがないところにAIとロボットを導入しても買ってくれる人がなければ事業になりませんし、知的財産を取得しても活用できないのと同じです。
「本当にニーズがあるのか」を見極めたうえでAIの活用も考えないといけないということです。
AIだけが独り歩きしないよう、「ニーズがあるかどうか」も検証して開発と知財化を進めていきましょう。
コラムの更新をお知らせします!
コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。
Warning: Undefined array key 0 in /home/xb528411/jcpo.jp/public_html/wp-content/themes/jcpo_theme2020/inc/inc-under-widg.php on line 4
Warning: Attempt to read property "term_id" on null in /home/xb528411/jcpo.jp/public_html/wp-content/themes/jcpo_theme2020/inc/inc-under-widg.php on line 4