オーナーは、辛いよ!
From ノグチ
2年前の事件簿から
「分かったんだよ、もし、基準で点数をつけたら、人なんていない。ひかるタマなんて、そんなにいないの。」
(取締役への抜擢の件ですか?)
「そう、息子はそりゃ大学でだよ。だけど、みんなはそうじゃない。学歴なんか、ほとんどない連中だよ。」
「ただ、俺と一緒に頑張ろうと思ってくれている。だから、こっちが知識だの資格だのと言った基準を出したら、当てはまらない奴ばっかりになる。」
(でも、お客様獲得数と売上だったら…?)
「じゃ、工場はどうするんだ。工場長は、直接の売上は少ないんだよ。営業がとってきた仕事をやっているからね。」
「しかも管理だって、ISOのコンサルからさんざんだよ。本社の部長が全部書類こさえて、説明までやろうとしたら、奴さん、年下から言われた事に腹が立って、この喧嘩だ。」
(工場長と部長の不仲ですね。)
「ウ~ン、息子からは、なんで工場長の肩を持つんですか?と聞かれるけど、肩持っているんじゃないの、他に代替がいないから、仕方ないんだよ。」
子飼いの社員は失いたくない。
工場長と若い部長が不仲だと会社では評判です。
方や工場のボス、方や事務方のボス。
どちらも自分の正しさを暗に主張しているところがあります。
オーナー社長にとっては、どちらも子飼い。
それぞれの持ち場をうまくやってくれればいい、と言っても、幹部のいがみ合いは放っておいて、いいものではありません。
人はゴシップが大好き!
従業員のあたまの中を、二人のいがみ合い喧嘩口調がまるで漫才の一場面のように占領されていきます。
仕事なんてしないで、二人の挙動に目がいきます。
(仕事していても)気はそぞろ…
製品だって、品質そぞろ…
「事故が起きたら大変だからね。会議室で話そうよと、伝えたんだ。」
「どっちも大事なんだよ。小さな会社で、ドンドン昇進できるようなこともない。そこで、勤めてくれているんだから、どっちも大事なんだ。」
オーナー社長の悩みは、「人」
中小企業のオーナー社長の悩みの1つは、人のこと。
ドンドン人を採用していけることもない。
ドンドンポジションを作る事もできない。
仕事も変わらない、給与も…。
若い世代の意見も取り入れたいけど、社長と永年一緒に仕事をしてきた人から、仕事は奪えない。
大きな問題を起こしてはいないのだから。。。
「そうなんだよ、オーナーは辛いよ!」
定期的な会議の場を持ちました。
Amazonはピザだけど、当社は残業代付きカツ丼付きの会議です。
そして、合い言葉は「意見は、会議室で言おう」
(順調ですね。)
「いや、オーナーは辛いよ!俺の敵は、人だけじゃないからね。」
でも、目が笑っていますよ。
きっと新しい売り先が見えてるんですね。
―ノグチ
PS.
ブレーンストーミングを行うと、思っても見ない意見が出てくることがあります。
「あなたの常識、世界の非常識」実はこの標語、母親に言ってました。(陰で)
言い直します、今は、「私の常識、あなたの非常識」みんな違ってみんなイイ。。。
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