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経営者こそセールス力を磨くべき3つの理由

SPECIAL

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所

代表取締役 

経営革新コンサルタント。イレギュラー対応を標準化することで、ライバル不在で儲かる、「特別ビジネス」をつくりあげる専門家。倒産状態に陥った企業の経営再建から、成長企業の新規事業立ち上げまで、様々なステージにある数多くの企業を支援。イレギュラー対応を仕組みで廻して独自の市場をつくりだす画期的手法に、多くの経営者から絶大な評価を集める注目のコンサルタント。

「セールスを学ぶってイメージ湧かないんですが、どういうことですか?」と、ある経営者に聞かれました。

こちらが、経営者こそセールスを学ぶべきということをお伝えしたところ、ビジネスをやる上でセールスの重要性は理解しているつもりだが、それを学ぶというイメージが湧かないと。

確かに、セールスというのはビジネスの中でも非常に重要なことでありながら、ではそのセールスというのはどういうことか、何をすればセールスになるのかという本質的なことはあまり語られてはいません。

それは、コンサルティングの世界でも同様で、世に数多存在する営業コンサル、セールスコンサルという仕事を通して伝えられていることは、営業マンの動き方やターゲットの絞り方といったセールスの前段階の話だったり、あるいは、見込み客に対してどういう話し方をすればいいかという話法の話だったり、あるいは実際のセールストークの内容をつくるという個別具体の話にとどまります。

セールスを理解するという意味は、そういった「営業や販売のやり方」を学ぶということではなく、どういう働きかけをすれば(買う気などなかった)見込み客が「買う」という行動に出るのか、どうすれば相手の価値観を書きかえることができるのか、といった「人の心はどう動くか」ということを理解するということです。

これは学問でいうと「認知科学」という領域になるのですが、これは「知っているか、知らないか」の世界で、努力や経験でたどり着けるものではありません。ここが、営業マンとして活躍していた人が営業コンサルタントとして独立してもなかなか成果が出せない理由で、自己流のやり方や持ち前のテンション(圧の強さ)で売ってきた人は、それを他者に伝えることは難しく、再現性を提供できないということになります。

さて、そんな「セールス力」ですが、それを知るべきは営業マンであって、経営者が知る必要はないだろうとお考えになる方も多いですが、それは全くそうではありません。社長や幹部こそこのセールス力を身につける必要があります。

その理由は大きく3つあります。

まずはじめに言えることは、「セールスを理解していないと売れる商品はつくれない」ということです。

セールスを理解していない経営者がやってしまうことは、まず「いい商品」をつくろうとすることです。しかし、いい商品でも売れものは世の中に腐るほどあります。商品がいいからと言って売れるとは限らない。もっとはっきり言うと、商品の良さとセールスに因果関係はないんです。ここが理解できないと、「いい商品なんだけど売れない」ということがずっと続くことになります。

こういうと「売れるなら悪い商品を作ってもいいってことですか」なんて聞く人もいそうですが、悪い商品をつくってその商売が長く続くはずはありません。お客様にとっていい商品を提供することなんて当たり前の話。でもいい商品だからと言って、それが売れるかというとそうではないということです。

ここがわかっていないと、まずいい商品をつくって、それからそれを売るストーリーを考えようということをやってしまいます。そうではなく、まず売れるセールストーク(セールスストーリー)を考えることが先決です。そしてそのストーリーが明確になれば、あとはそれを具現化する商品をつくればいいだけです。

逆に言えば、その「売れるストーリー」をつくる能力こそ「セールス力」ということになります。この力が弱いと、自社のやっていることはいいことなのに、同業他社との違いを理解してもらうことができずに埋もれてしまうということが起こります。ですから、セールス力とは経営者が持つべき必須のものであり、事業の根幹となるものです。

これが、当社が常々お伝えしている「セールスこそビジネスの最上位概念」であることの理由です。つまり、このセールスストーリーのキレがあればあるほど、その会社のUSP(独自のウリ)も際立ちますから、他と埋もれることのない儲かる事業をつくることができるということです。

強い事業をつくる上で非常に重要なことは「創る、作る、売る」を連動されることです。ここがバラバラになってしまうと、開発は開発のことだけ考える、製造は製造のことだけ考える、営業は営業のことだけ考えるという、よくある問題が起きてしまうことになります。

この3つを連動させる軸となる考え方が「売れるセールスストーリー」です。ですから、商売の流れは「創って作って売る」であっても、考え方としての順番は「売る」が最初に来るということです。

当社のクライアント企業には製造業の会社も多いですが、製造業の経営者の傾向としてよくあるのが、「作る」にフォーカスして「売る」ことの意識が弱いということです。そういった方々も「売る」、つまり売れるストーリーを上位概念として持ちながら「創る」や「作る」を考えるという発想に切り替えることで、勝てる事業をつくっていかれています。

他社と差別化された強い事業をつくるために、経営者こそセールス力を磨いていきましょう。

今日は長くなりましたので、経営者がセールス力をつけるべきあと2つの理由については次回お伝えします。

 

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