インフルエンザで見える、会社の売上に直結する問題
「ノドもと過ぎれば熱さを忘れる」という言葉がありますが、熱しやすく冷めやすいのが、日本人のDNAレベルにまで刷り込まれている特性の一つです。
それゆえ、わかっていても全く改善されず放置され続けている経営問題が幾つかあります。
本日は、実感値では日本企業の70%以上に共通の売上に直結する営業組織の問題と、その解決のヒントについてお話します。
先日、とある役所の取り組みで、気になるニュースがありました。
それは、顧客サービス向上のため、「窓口の担当者はマスクをせずに接客する」というものでした。
賛否両論あり、どちらの言い分も一理ありますが、個人的見解としては、この冬これだけインフルエンザがはやったならば、風邪気味の人はマスクするのが、真の顧客サービスであり、公的機関としての社会的責任かと思われます。
もし、マスクしたままの接客にクレームが頻発するなら、一枚紙を差し出して「いま風邪気味で微熱もあるかもしれませんが、それでもよろしければマスクを外して対応します。お申し出ください」とすれば、お客様の要望+相手にカゼをうつすリスクにも沿う対応ができるのではないでしょうか?
いずれにせよ、役所ならば業績を問われることはほぼありません。しかし、株式会社であれば、この類の話は、会社の業績に直結する場合があります。
実際、以前ある会社であった話をします。
若手の営業マンが会社の始業前に電話をしました。
「部長すみません。カゼで熱が38度あるので今日は休ませてください」
その部長は、即座にこう返答しました。
「電話できるなら、出社もできるよね」
さて、あなたは、この話でどう感じましたか?
平成31年の風潮で言えば、間違いなくブラック企業+パワハラです。
しかし、つい10年前までなら「よくやってる部長だ。そもそも、カゼ程度で休もうとするとは気合が足りない」と言われかねませんでした。
現在でも、人手不足の中小企業なら、良くないこととは思いながらも、いまだに、発熱してもムリして出社する人もいることでしょう。
本日お伝えしたいのは、この対応の是非や仕事への姿勢はさておき、会社のマネジメントとして、どういう事が適正かつ業績向上に近づくかということです。
もちろん、直接の担当者がいなければ、どこかに負担や不便さやは生じます。
しかし、ある程度の負担までは、お互い様ですし、そういうことをカバーできるのが
会社組織の機能であり、メリットのはずです。
ゆえに、もし1人が休むと、会社の特定地域・範囲の業務がストップするようでは、
そもそも会社組織ではなく、個人商店の寄り集まりでしかないのです。
「〇〇さんが休みだから、お客様には彼が出社するまで待ってもらおう」
「〇〇さんが休みだから、お客様に迷惑かけないよう皆でカバーしよう」
さて、御社は、どちらの営業組織になっているでしょうか?
全員営業は、単にプラスの営業強化をするだけではありません。様々な企業の現場から生み出されたノウハウだけに、こういうマイナスの営業問題も同時に解決することに
つながっているのです。
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