第132号:顧客からの「信頼」「尊敬」が真の成功を実感させてくれる。
企業の価値観や考え方が消費者に伝わることで、その考え方に共感したお客様が集まってきます。
例えば住宅会社なら、こんな考え方の会社にお世話になれば自分たちにとっての幸せな暮らしを提案してくれるのではないかと感じ、まずその会社の話を聞いてみたいと思うのです。消費者は、優れた機能を持った商品を探しているのではなく、自分たち家族の幸せのための正しい選択の仕方をアドバイスしてくれる会社を探しているのです。自社の商品の強みや他社との違いをアピールされても、消費者の立場になれば、売り込まれている感覚が強くなり、警戒心を高めてさせてしまうだけです。
また、商品中心のPRは時代が激しく変化しているため経営のブレにつながり、そのブレが社員の混乱をも招きます。消費者からしてみてもその企業の良さが伝わらなくなります。
真の成功とは売上や社員数などではなく、自分の価値観や考え方に共感したお客様やスタッフが集まってくることで感じることができる
価格や商品で選ばれるより自社の考え方に賛同してもらい、ファンになってもらうことの方が重要です。ファンが増えることでスタッフたちの承認欲求が満たされ、会社全体が自信や誇りを持つことができます。そうして集めることができた顧客からの「信頼」や「尊敬」は、スタッフたちの働きがいにつながります。そのスタッフの笑顔あふれる仕事ぶりに、経営者は真の成功を実感するのです。
真の成功とは売上や社員数などの目に見えるものを手にすることではなく、自分の価値観や考え方に共感したお客様やスタッフが集まってくることで感じることができるものです。
真の成功とは、自分らしく生きていくことだと思います。社員の生活を守るための義務や役割で働いたり、人の期待に応えようと無理したりすることではなく、自分をよく理解して自分のしたいことで世の中の役に立つことをすることです。
経営者が自信を持って経営することで経営にもブレがなくなり、サービスの質を極めることができます。質の高いサービスこそがお客様の満足を生み出し、働く社員の誇りになるのです。
自信と勇気の源は自分の中にある!
売上優先に考え「他社との差別化」に囚われて「本意でないことに挑戦」して頑張るよりも、経営者の思いを発信し、それが世の中に共感を生み、たくさんの人たちを幸せにすることができれば、それほど幸せなことはないのではないでしょうか。
競合他社の差別化を考えるよりも、自分の会社がどんな価値観や考え方をしていて、その先にどんな未来を描いているのかを明確にして伝えることです。
時代はますます速いスピードで変わっていきますが、人間の本質は変わりません。ビジネスの方向性に悩む人は自分と向き合い、自分は何がしたいのかをストーリーにしてみてください。
自分に深く向き合って生まれるストーリーは、自身の生きる価値に気づかせてくれます。そして、自分の考えに自信を持ち、勇気ある決断を可能にしてくれることでしょう。
画像引用:photo AC
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