経営者が見過ごしがちな、お客様を離脱させてしまう業務とは?
コンサルティングの現場、セミナー、ご相談など様々な場面で「通販」を語る場合、どうしても対比として出てくるのは、リアル店舗です。
- リアル店舗にあって、通販にないもの。
- 通販にあって、リアル店舗にないもの。
何があって、何がないのか?
いくつかの違いをより理解しておくことは、そもそも、なぜ通販を利用するのかを紐解きながら、その違いを販促に生かすことが大事なのです。そして、ギフトも含む通販事業を成長させるにあたっては、この違いに重要なカギがあるのに、経営者が見過ごしがちな業務が2つあります。
その重要な2つの業務とは何か?
通販に限りませんが、小売業を営むにあたっては、販売する商品がないとビジネスは当然展開できません。次に、その商品を販売するお店が必要。ネット通販であれば、自社サイトのドメインを取得し、ネットショップ開設やモール出店が必要です。(もちろんショッピングカートや決済システム導入も)
あとは、どうやって商品を自社の出荷倉庫へ運ぶか、そこからどう梱包・発送するか、または仕入先から直送するか。この物流宅配を行う機能と体制、問い合わせなどに対応する、コールセンター(コンタクトセンターとも言う)も必要です。
これらのシステム・流れが出来上がって、初めてネット通販を始めることが出来ます。
すでにネット通販を展開されている企業やお店であれば当たり前のことですので、釈迦に説法になり大変恐縮ですが、そこそこ大きな規模で事業展開されている場合、経営者自ら現場に貼りついて・・・ということはあまりなく、担当者を配置している場合が多いかと思います。
ネット以前の通販でもそうですが、商品やサイトづくり(やカタログづくり)、広告宣伝投資、マーケティング、データ分析など、直接売上に直結するようなことには熱心でも、先に述べた中の、宅配物流とコールセンター、この2つの体制や現場に対しては、経営的にはよく軽視されがちです。単なるコスト部門と思われてしまうことも多く、それはとても残念なことなのです。
なぜなら、この質が低いと、せっかく苦労して得た売上利益を、 "ザル" に水を流すような状態になってしまう危険性があるからです。
その理由を述べる前にここで、リアル店舗と、通販での大きな違いを説明します。
リアル店舗は、その名の通り、目の前にお店があり、商品を直に見たり、触ることができ、分からないことがあれば、すぐに店員に聞けますし、購入した商品は持ち帰ります。飲食業であれば、その場で食事をし、料理に使っている素材の産地なども店員に聞いたり出来ます。
通販ではこれらのことが、全てが逆です。
購入した商品は手元に届くまで見れず、食品であれば、届くまで食べられない。サイトに書かれていること以外に聞きたいことがあっても、店員の顔が見られない中、電話をするか、メールやチャットで聞かなければならず、回答をもらうまでの時間が発生する場合もあります。
ネットだろうと紙媒体だろうと、通販ビジネスにおいて、企業やお店との顧客接点は顔の見えないオペレーター(コミュニケーター)であり、さらに唯一のリアル接点となる商品が届いた時だけなのです。
皆さんもプライベートな場面で経験がおありかと思いますが、いい感じのお店で、欲しい商品が揃っていたり、とても美味しい食事が提供されても、店員の対応がよくなかったり、商品を入れる箱入れや包装の仕方が雑だったり、料理の皿やコップが汚れていたりしていて、二度と利用しないぞ!となったご経験は、多かれ少なかれありませんか?
いかに素晴らしい商品やサービスを、コストを掛けて宣伝投資しても、通販における宅配物流、コールセンター業務の品質次第では、お客様の離脱をまねき、全てが "水の泡"となってしまいます。
逆に、この体制がしっかりしていれば、固定ファンになっていただけたり、企業やショップのイメージ向上に大きく繋がる場合も多々あります。
今、あなたの会社の通販における物流出荷体制や、お届けしている商品の梱包状態は大丈夫でしょうか?コールセンターの対応に課題、問題はないでしょうか?
お客様に長く選ばれ続ける、利用し続けていただくためには、出来ることから少しずつでもいいので、この2つの業務体制や人材育成など、強度を上げていく必要があるのです。
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