身近にいませんか?自社製品が嫌いな社員から見えてくる会社の問題点
「自社製品は使わないよ」
そう言い放つサラリーマンは、悲しいことに世に少なくありません。
彼らなりの言い分はあるかも知れません。
ですが、社員が良いと思っていない商品を売ることが出来るでしょうか?
例え売れたとしても、社員が良いと思っていないと顧客が知った時、どう感じるでしょう?
社員は歩く広告塔です。
彼らの言動で会社のイメージは変わってきます。
特に、彼らと身近に接する人の印象は大違い。
これは何とか手を打たなければなりませんよね。
業績に大きく関わってきます。
今回は、自社製品を嫌う社員の心理とその対策について記していきます。
■自社製品が嫌いな社員のキモチ
自社製品を嫌う社員は大きく分けて3タイプいます。
1つ目は、反抗タイプ。
思春期の子供が、母親に「ババア!」と罵るようなものです。
このタイプの「嫌い」は、自立のアピールです。
ですから、彼らの言う「自社製品は使わない」というのは、会社に捉われない自由な自分を演出したいが為の弁です。
2つ目は、転嫁タイプ。
会社の方針に疑問を抱きつつも、それを提言できずにいる為、せめてもの抵抗をと自社製品を嫌う。
組織が大きくなると、どうしても自分の思い通りにいかないことがあります。
その苛立ちを、自社製品を使わないことで解消しようと試みています。
無視をすることで、自分の優位性を確かめようとするのです。
3つ目が最も根が深い。
苦痛タイプです。
このタイプの人は、仕事自体が苦痛。
なので、その苦痛の結果生まれた自社製品など見たくもないのです。
このタイプの人は、退職カウントダウンが始まっています。
人手不足の昨今、一人でも退職者は減らしたいのに、これは困ります。
■嫌う理由から見えてくる会社の問題点
自社製品を嫌う社員の気持ちを分析し、見えてくることがあります。
それは会社の問題点です。
製品自体に問題はありません。
あるのは、会社への不満です。
1つ目の反抗タイプなら、会社に認められていないと感じています。
自分はこの会社にいても良いのか、不安なのです。
このタイプは、大げさに褒めることで安心をします。
小さいことでも良いところを見つけてあげてください。
2つ目の転嫁タイプは、自分は会社に無碍されていると感じています。
もっと自分の力を発揮したい。
このタイプは、話を聞いてあげてください。
例え提案が実行できなくても、聞いてもらえたという実績が会社への信頼へとつながります。
3つ目の苦痛タイプは職場の改善が急務です。
残業が多くないか、有休を取りづらい雰囲気ではないか、様々な角度から見ていく必要があります。
本人の体調が悪い場合もあります。
健康診断をそれぞれに任さず、一斉に行うなどの対策も時によっては必要です。
■流れを変えるのは未来を見せる言葉
3つのタイプに共通することは、自分は役に立っているのかという不安です。
必要とされている人材だという実感が乏しい為、自社製品に愛着が持てないのです。
もし、お客様からの声を社員さんに届けられるなら、届けてみてください。
この「声」こそ、流れを大きく変える起爆剤になります。
というのも、この「声」で自分の未来が描けるようになるのです。
この商品、サービスを売れば、喜んでくれる人が確実にいる。
これが見えれば、自分の未来も描きやすくなります。
自分は今後何をすればお客様の笑顔につなげられるか、具体的にイメージが掴めてくるでしょう。
お客様の声はモチベーション向上の為にとても有効ですが、それ以上に良い効果があります。
それは、社会全体の一員としての実感が得られる点です。
自分も社会貢献が出来ているという満足感が、自己評価の向上にもつながります。
自己評価が上がると、新しいものにもチャレンジしようという意欲も湧いてきます。
そうすると、もっと良い商品、サービスの開発にもつながりますよ。
■叱咤激励だけが社員教育ではない
もっと簡単に未来を見せる方法があります。
それは、常に社員さんを褒めることです。
よくいますよね。
謙遜のつもりで、社員さんを貶める経営者さん。
これは、誰も得をしない悪手です。
貶められた社員さんは人前で恥をかかされたと感じてしまいますし、褒めてくれた人からすると、褒め損になります。
もっと社員さんを褒めてください。
小さなことで構いません。
この人の下で働いていると、必ず褒めてもらえる、喜んでもらえると分かれば、次の行動が取りやすくなります。
つまり、「褒められる」という未来の報酬があると分かれば、とても動きやすいのです。
この報酬で、未来の自分もこの会社で役に立てるという確信が得られるようになります。
■経営者は誰も褒めてくれないけれど……
自社製品を嫌う社員さんから、会社の問題点を見てきました。
大きくまとめると、ここにいても良いのかという不安と褒めるという報酬のなさが、「自社製品嫌い」を生んでいます。
恐らく、このコラムを読んでくださっているあなたは、すぐに対策に乗り出すでしょう。
しかし、このあなたの頑張りは、誰も褒めてくれません。
だったら、私と一緒に頑張りませんか?
私があなたの良いところ、あなたの会社の良いところを見つけ、全力で褒めていきます。
身近に誰も褒めてくれる人がいないなら、私のような外部に声をかけてみるのも手ですよ。
あなたの頑張りは、もっと褒められても良いものですよ。
最後まで読んでくださり、有難うございました。
あなたの一日が素晴らしい物でありますように。
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