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人生100年時代の人事制度

SPECIAL

人事制度コンサルタント

株式会社ENTOENTO

代表取締役 

会社を成長させる人事制度づくりで、700社以上の指導実績を誇る日本屈指のコンサルタント。日本の過去50年間の人事制度のつくり方とは異なり、経営者の評価と賃金の決め方を可視化してつくる画期的な人事制度は経営者から大きな支持を得ている。

最近、成長塾やセミナーで私が質問することがあります。

それは、次の質問です。

「70歳以上の社員を雇用している方はいらっしゃいますか?」

この質問に、多い時は5割、少なくとも3割の経営者が手を挙げます。
もちろんすべて中小企業です。

大手企業で65歳以上の雇用を真剣に考えている会社は私の知っている限りありません。

つまり中小企業では65歳で完全引退するのではなく、65歳を過ぎても働いている社員がいるのです。

そして次の質問もします。
「その70歳以上の社員の方は元気ですか?」
この質問にすべての経営者が笑顔で「ハイ」と頷きます。

この65歳以上の雇用については、様々なアンケートが発表されていますが、60歳過ぎの社員の方に対する質問で、70歳、80歳まで働きたいという社員よりも、いつまでも働きたいという社員が多いとの結果が出ています。
ほぼ、どのアンケートでも同じ結果です。

つまり、元気ならいつまでも働きたいと社員は希望しています。
もちろん理由は2つあります。

1つは、65歳を過ぎて年金だけの生活に入るためには、おおよそ24万円の年金が必要です。

夫婦2人生活するためにはこの年金が必要だと言われて、さて、65歳で24万円の年金をもらえる社員がどれほどいるでしょうか。すべての社員が65歳以降に24万円の年金をもらえるとは思えないのです。

そのため、働かざるを得ないという現実があります。

もう1つは日本人に合わない言葉に「リタイア」という言葉があります。引退という意味ですが、この意味には「早く仕事を辞めたい」という感情が込められているように感じます。

ところが、日本人の場合は必ずしも「早く引退したい」とは考えていません。元気だったらいつまでも仕事をしたい。
もちろんその目的は、自分の生活費を稼ぎ出すということも一部あるかもしれませんが、働いている方が生き甲斐があるからです。

その証拠に70歳で仕事をしている人と、辞めてしまってリタイアした人と並んでもらったら、どちらが働いている方か一目で分かります。

それは顔の色つやも良いし、活気があるからです。それであれば、私たちはこの65歳以上の社員の雇用を考える必要があるでしょう。

これからの雇用は70歳、80歳、場合によっては元気だったら90歳の社員も働く時代になることも予想されます。

元気で気力、意欲のある高年齢の社員にはいつまでも我が社で働いてもらいたい。そう思う経営者は数多くいます。それであれば人生100年時代の人事制度は、私たち中小企業が作っていかなければなりません。

そして元気なうちは世の中に大きな貢献をすることを続けて実施する。
そんな働き方、そして生き方を提案していくことになるでしょう。

日本にその見本はありません。私たちがやることが見本です。

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