「人が育つ会社」の社長が持っている 社員育成への重要視点
当社のコンサルティングでは、働きがいのある組織風土づくりをご支援しております。そのためには、イキイキ働く社員を育てるという人財育成の視点が欠かせませんが、当社は、「仕事を通じて社員の心を育成する」という考え方を持っています。単なる仕事上の能力やスキルの向上ではありません。
コミュニケーション能力の向上というのも、いわゆる営業に必要な「トーク磨き」ではありません。同じ会社、組織で働く仲間として共に影響しあえる、向上しあえるための相互のコミュニケーション能力の向上を目指します。
このような能力向上というものは、一旦、知識として手にしたら終わりというものではありません。常に上を目指して向上できるものです。成長できるものです。そのためには、継続的に学び、実践するという行動が必要になります。継続的に実践することを繰り返すことで身に付き、上手になるからです。
また、研修などで学び、一時的に理解したとしても、頭で理解するのと実際に実践してみるのは雲泥の差であるのは言うまでもありません。実際にやってみようとしても、これまでの思考回路や行動と異なっている場合は、最初から上手くいくはずもないのです。そのためには繰り返し実践し、失敗や成功から学ぶ必要があるのです。
一部の向上心が高い社員が自分で独自に学んだとしても、社内に共通認識がないと、せっかくの学びを共有し、実践しつつ根付かせるのは至難の業です。たとえ社長が見本として実践したとしても、社内にしっかりと根付くためには、社長自ら継続的に発言し、学び実践する機会を設けるなどの継続的な関わりが求められるのです。
それは並大抵のことではありません。それゆえ、日々の業務の中で、社員の心を育成する場づくり、実践の場づくりを強くお勧めしているのです。この取り組みは、職位や職責とは関係なく、一人の人間としてどれだけ成長できるかという課題を皆で共有し実践するのですが、修行のようではなく、取り組み自体がワクワク楽しめるというのが成功のポイントでもあります。
今の時代、職場において社員に常に求められる「心の力」とは何でしょうか。様々ある中で、「矛盾や葛藤を抱える力」や「やり抜く力」ではないかと考えます。
矛盾や葛藤は、本来ならばできるだけ早く解決したい、すっきりしたいと考えるものです。一致したい、一致させたいという気持ちが先行するからです。実際、葛藤を抱えたままというのは、相当しんどいことでもあります。が、それらの不安定さを抱えるだけの心のキャパシティを広げることでもあるのです。
そして、自分のキャパシティを超えた時に相談できる上司や先輩がいるかどうか。それを理解し、支える風土があるかどうかも大切です。
また、自分と価値観が違う、そのために優先順位が違う、結果、とる行動が違うという人に対して、それを認める心も必要です。自分と違うという理由で排除せずに、共に仲間として頑張ると気持ちを持てるかどうか。これも心のキャパシティが問われますが、それこそ多様性を認めることであり、このようなダイバーシティを持つ組織は強いのです。
「やり抜く力」は伸ばすことが出来ると言われています。そのためには、「なぜそれをやるのか」という目的がはっきりしていることが重要です。会社にとってだけではなく、自分にとって「なぜ必要なのか」という視点も持つべきです。この「やり抜く力」を伸ばすためには、背中を押してくれる仲間の存在も欠かせません。
「やり抜く力」は継続する力でもあります。特に失敗した時に、そこから立ちあがることが出来るかどうか。それには、失敗したことが悪いのではない、そこから何かを学び、再度立ち上がるチャレンジ精神があればそれは失敗ではないと認める風土があるかどうかにかかっているのです。
さて、御社の人財育成は、「心の育成」という視点がありますか。それを支援する仕組みがありますか。
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