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恐ろしいほどの効果「情報発信」―とんでもないお宝を抱えているにもかかわらず・・―  

SPECIAL

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション

代表取締役 

広告分野における地方メディアの高度有効活用を専門とするコンサルタント。東京在住中のマーケティングビジネス経営の経験と地方企業への経営革新支援ノウハウの融合させた、独自の「儲かるための広告戦略」を開発。自らも成功実践事例として、地方メディアを舞台に展開。

私は、会計事務所の所長というポジションとコンサルタントという2足の草鞋を履いているわけですが、前者である会計人の業界に起こっていることは、まさに「情報発信」の効果とその恐ろしさを表わしています。

そもそも、大手の会計法人は別として、街の会計事務所或いは税理士事務所は、構造不況業種の一つと言っていいでしょう。

これは当たり前の話で、年間何十万社という中小企業が廃業に追い込まれている現在、それをメインクライアントとする我々の業界が厳しいのは当り前といえば当り前のことなのです。昔に比べてクライアントの数が大きく減少したという古参事務所の話は枚挙にいとまがありません。

ところが、そういう状況下にあってお客さんの数をグングン伸ばしている事務所もあるのです。これはほぼ例外なく所長が若手で、もちろん手書きの経理などには全く対応していません。いずれも最新のテクノロジーを駆使して、やはり若い経営者を中心に厚い支持を得ているのです。

ただ、ここで誤解してはいけないのは、こういった現象が、彼らが最新のテクノロジーを駆使しているから顧客数を伸ばしている、という単純な構造ではない、ということなのです。私が観察し分析したところでは、ほかにもう一つ大きな要因があります。

鋭い読者の方であればもうお察しのことと思いますが、それは「情報発信」なのです。

彼らは、クラウドコンピューティングはもちろんのこと、その他の最新のテクノロジーを様々に駆使して基本業務である会計処理や税務の仕事に当たっています。その一方で、日々日常の「情報発信」についても怠りなく行なっているのです。

スマホ世代である彼らは、特に構えることもなく、気軽に業務上の「情報発信」を行なっているようです。当然、クライアントさんとはそういったネット環境を通じて普段からつながっていますので、情報交換を通じた接触の機会は格段に多くなるわけです。

一方、伸び悩むどころか、売上を落としている老舗事務所の方はどうでしょうか。

これまた、逆に驚くほど「情報発信」をしていません

私は以前、業界の役職をしておられる、どちらかといえば大御所の先生たちのHP(ホームページ)を調べてみたことがあります、そうすると、ほとんど先生がまともなHPを持っておられず、そのことに衝撃を受けました。

もちろん、事務所のHPなどというものは、業界向けに作るわけではありません。(また、作ったところで何の意味もありませんが・・・) 当然、顧客或いは顧客候補を意識して作るべきものです。会計人の世界でどんなに高名な方でも、外の世界ではそれは関係ないからです。おそらくそのことをあまり意識していないのでしょう。HPを持って「情報発信」を怠りなく行なっているベテラン税理士の数は、驚くほど少なかったのです。

このお話を整理すると、次のようになります。

―キャリアや実績のある会計事務所と駆け出しの始めたばかりの事務所では、当然場数を踏んだ上でのノウハウ等の蓄積には差がある。

しかし、新規顧客の獲得という競争ラインに立った場合、実績はあるが「情報発信」を怠った事務所と、駆け出しであるが「情報発信」を怠りなく行なった事務所では、その実績に大きな差が表れる。

伸びしろとしては、「情報発信」を怠りなく行なっている事務所の方が、はるかに実績を伸ばす可能性が高い。―

といったことになるのではないでしょうか。

これは、会計事務所という業態に限ったことではありません。他のいかなる業種にも言えることなのです。

つまり、旧来の事業資産の上にあぐらをかいていては、何も変わらないどころか、下手をすれば大きく業績を落とすことにもなりかねないのです。

変化のスピードが激しい今の世の中、「変わらない」ということは、退歩しているとしかみられないからです。

逆にそういった企業産を、現代にあった仕様に成形加工して「情報発信」を続ければ、世の中に歓迎されることになります。

この価値の重大さに多くの企業が気付いていません。

まことにもったいないことなのです。

さて、このロジックからすると、キャリアや実績があって、尚且つ「情報発信」を行なっている企業は最強ということになります。

ひとつの事業で長いキャリアを積んでいれば、発信すべき情報は無限にある、といっても過言ではありません。

というのは、日々「情報発信」しているうちにも、新たなキャリアは積み上がっていくからです。

また、元になる引き出しが多ければ、それをバリエーション的展開に持ち込むことも可能です。表現や切り口を微妙に変化させることで、より多くの引き出しを持っているかのように見せることが可能になるからです。

このようにキャリアを積んだ老舗企業は、とんでもないお宝を抱えているにもかかわらず、「情報発信」にあまり熱心ではありません。

それは自らのキャリアの中に、「情報発信」が自社の業績向上のために役に立った、という経験や実感を持っていないからです。

しかし、これからは違います。そもそもキャリアのない新興企業に「情報発信力」の差で負けてしまうことがあるくらいなのですから・・・せっかくの企業資産を持ちながらそうなるのは悔しい話です。

老舗企業は、今のキャリアの上に「情報発信力」さえつけ加えれば、圧倒的な優位に立てるのです。

「情報発信力」を今後の企業目標の大きな柱として、チャレンジしてみて下さい。

必ずその努力は大きな果実として、返ってくるはずです。

 

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