第123号:売上優先の経営が属人化を生み出しサービスに「ムリ」「ムダ」「ムラ」をつくる
売上優先の会社は、自社の商品を売り込むことに囚われ、お客様の真のニーズに鈍感になっています。ですから、顧客満足とは、お客様の要望することすべてに応えることだと勘違いしてしまうのです。このような会社は、自社のサービスの基準も無く、スタッフのスキルに依存し「ムリ」「ムダ」「ムラ」が発生して業務が属人化してしまうのです。
一方で、業績の良い企業は、お客様の立場に立って質の高いサービスを提供しています。そうしてお客様の心をガッチリとつかんでいます。質の高いサービスとはお客様の真のニーズを提供することだと理解しているからです。お客様が要望していなくても積極的に行うことと、お客様から要望されてもやらないことが明確になっています。
会社のサービスの基準が明確であれば「ムリ」「ムダ」「ムラ」がなくなる
例えば、スターバックスの場合、スターバックスがお客様に提供する価値は「サードプレイス」です。お客様に3番目の居場所を提供するという価値です。その価値を提供するために、お客様がゆっくりとリラックスしていただけるような様々なサービスを行っております。ゆったりとくつろげるソファー席が見晴らしの良い窓際にあったり、自分の好みの味を楽しんでいただけるようにコーヒーをカスタマイズできるサービスがあったりします。
ですから、お店が混雑して行列ができているような状況でもスタッフは慌てることはありません。いつも同じペースで仕事をします。店内で調理するような食事も提供しません。
このように、会社のサービスの基準が明確であれば属人化することなく、スタッフのサービスに「ムリ」「ムダ」「ムラ」がなく、いつも変わらぬサービスを提供し続けることができるのです。
「ムリ」をするとスタッフのモチベーションを持続させることが難しくなります。それは、サービスに「ムラ」をつくることになります。
サービスに「ムラ」があると、優良顧客が離れていきます。
「ムダ」があると収益性が悪くなります。
お客様の信頼を勝ち取るにはサービスの安定が重要!
お客様に信頼し続けられるお店をつくるためには、どんな時でもいつものサービスが約束できる状態にしなければいけないのです。
売上よりも大切なのは顧客満足度追求です。顧客満足度を追求することで「リピート」「口コミ」「紹介」を生み出し、高収益の出る体質になっていくのです。
大切なのは売上よりも利益を追求すること。
市場が縮小傾向にある現代において、売上拡大よりも重要なのは、収益性の高いビジネスモデルを構築することです。
画像引用:photo AC
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