感情をビジネスチャンスに変える方法
「辛いことがあったので、早く忘れたいんです」
カウンセリングの現場では、クライアントがこのように伝えてくることがあります。
カウンセリングではクライアントにやさしく寄り添い、じっくりと気持ちを聴くことで、癒されていきます。
ネガティブな感情を癒していくことは、カウンセリングにおいて全く問題ありません。
ところが起業するカウンセラーの立場になると、事情が違ってきます。
カウンセラー自身が嫌な出来事に遭遇して、ネガティブな気持ちが湧きおこり不安定になったとします。
それをセルフカウンセリングで癒して気持ちを安定させていく。
ここまでは問題ありません。
でも、これだけでは勿体ないのです。
感情をビジネスの発展に活かす人は、違うことをします。
それは・・・
「安定と不安定を使いこなす」
癒されるという安定させる方向にもっていくだけではなく、あえて不安定の方向にもっていくのです。
不安定というのは、ここでは成長するということです。
現状の安定を壊して、変化させていくわけです。
もちろん順番があります。
嫌な出来事が起こった直後には、癒していくという安定方向には持っていきます。
安定させることしか考えていなかったら、癒された時点で終了です。
感情はエネルギーなので、安定した時点でエネルギーを放電させた状態なのです。
もうそこからの行動は期待できません。
ビジネスを発展させる人は、適度に癒しをやりつつ、完全にエネルギーを放電させる前に、そのエネルギーを成長方向にもっていきます。
行動力がない人を見ると、癒しを重要視しすぎて、癒していくことばかりに目を向けているように思います。
安定するということは、例えば漕いでいる自転車を完全に止めてしまうようなものです。
一度完全に止まってしまったものを再び動かすには、普段より力が必要です。
嫌な出来事が起こった直後は、自転車がものすごくふらつき、転びそうになっている状態なのです。
転ばないようにハンドル操作やペダル操作で安定させる必要があります。
でも完全に止まらずに、ある程度安定したら、完全に止まらずにそのまま漕ぎ続けた方が楽なのです。
この辺り、微妙なニュアンスなので伝わっているか心配なのですが、このバランス感覚は起業家にとって重要だと私は考えています。
さて、ここからです。
起業しようとしている時に「おまえなんか起業しても絶対失敗するよ」と他人に言われたら、腹が立つ人もいるし、意気消沈する人もいることでしょう。
感情が大きく揺れるので、それを安定させるたくなるわけです。
そして、ある程度安定して落ち着いてきたら、「なにくそ」「成功して見返してやる!」というプラスの方向に行動を仕向けることができます。
あるいは、相当辛い目にあってストレスをため込んだとします。
ストレスを解消して癒されたいなって思ったとします。
ある程度気持ちが落ち着いてきたら、「同じように辛い思いをした人に自分の経験を活かせないか?」と考えることができます。
こう考える人は、ネガティブ感情が沸いた時、ビジネスチャンスに活かせるのです。
カウンセラーでいうと、新しいセラピーを自ら編み出せるようになるのです。
なにか行動して上手くいった嬉しい経験をした場合も同じです。
ただ単に喜んで終わりではなく、「この喜びを分かち合えないだろうか?」と考えることができます。
これもまたセラピーを開発するチャンスということです。
感情はエネルギーですので、放っておけば時間の経過とともにエネルギーは放電され、安定していきます。
安定したら、先ほどの自転車の例と同じで、もう行動しようという気にならなくなるのです。
これはもったいないですよね。
だから感情が湧いたら、ネガティブな感情であってもポジティブな感情であっても、全部誰かの役に立つことに結び付けるようにするといいのです。
私のカウンセリングでは、私がかつて悩んだこと、嫌な目にあったこと、行動したことで心地よくなったことといった経験を活かしたワークが多数あります。
それを多くのクライアントに試してもらい、実際に多くの人が成果を出しています。
自分の経験なので、クライアントに語っていても自然と熱が入るのです。
熱がある分、クライアントの心の奥底に響くのだと思います。
日々感情は自然と生み出されているので、できるだけ無駄にせず 誰かの役に立つようにしてご自身のビジネスに活かしていくようにしていきましょう。
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