マーケティングやマネジメントに欠かせない第四の目を駆使する
虫の目、鳥の目、魚の目。
この三つについては、一度は聞いたことがある人も多いかと思いますが、ある雑誌を読んでいたら、これらの三つの目に加えて、コウモリの目というのが書いてありました。
「虫の目:細部を見る」、「鳥の目:俯瞰して見る」、「魚の目:流れを見る」に対して、「コウモリの目:反対や違った視点から見る」ことを指すとのこと。恥ずかしながら、この第四の目という表現は初耳でした。
コウモリって目が悪いとか言われているのに、なぜ、コウモリの目が反対や違った視点から見ることを意味するのか疑問に思ったので、ちょっと調べてみると、「コウモリは洞窟の中などで逆さにつり下がっている→物事を反対側から見る」と来ていることが分かりました。
虫の目、鳥の目、魚の目に比べると、表現としてやや苦しい比喩であるように感じますが、それはさておき、反対や違った視点から見るというコウモリの目は、まさにマーケティングでも、マネジメントでも必要な要素です。
会社が「この商品はスゴイ!」と思っていても、お客さんの目から見て、「何がスゴイのかよく分からない」ということがあります。また、社長が「社員のために」と思って打ち出した施策も、社員の方は、「また社長が変なことを言いだして」としか捉えていないケースがあります。
お客さんの心が動いてこそのマーケティングであり、社員が率先して行動してこそのマネジメントであることを勘案すると、反対や違った視点から見ることは経営者にとっては絶対に欠かせないポイントです。
弊社でも、「関心の矢印」を変えるということで、「お客さんから見た時に会社の商品はどのように映っているのか」、「社長のその言動は社員にはどういう意味として伝わっているのか」について、クライアントさんにセッション中によく考えてもらっています。
先日も、経営者が業務改善の一環として始めた施策が、社員から見た時に、「「また、人の意見も聞かずに、勝手なことを始めた!」と受取られ、経営者の意図からずれて、空回りしているケースがありました。
都会ではほとんど見かけないコウモリ。けれども、先行きがなかなかに見通しづらい状況にあって、薄暗い中でも自由に飛び回るコウモリの目がより一層求められているのかもしれません。
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