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利益率と回転率、お金が沢山入ってくるのはどっち?

SPECIAL

10億ビジネスの経営数値成長戦略コンサルタント

株式会社ノグチ経理相談室

代表取締役 

同族会社の業績を、10億20億事業に成長させる「経営数値」コンサルタント。客数や客単価・生産性などの業績を現す数値と、財務諸表の数値とを統合させることこそ、同族企業の成長の根源であると、「儲かる社長が押さえるべき商売7つの数値の法則」として体系化。頼りになる指導と、評価が高い。

「資金繰りには回転率を考えればイイと、野口先生に聞いたから、早速考えました。

私の店舗では、回転率アップの1つは、お客様の来店頻度を上げることです。

通常料金より安いけど、来店頻度が多くなるサービスを考えたんです。そしたら売上が上がるんですね。ちょっとビックリ。」 

90日間で手元資金を増やすセミナーに来られたお客様から、すぐにお礼の言葉を頂きました。

この経営者は、お客様の来店頻度を上げる・次回の来店が早まる方法を考えたのです。 

ここで まず、あなたに質問です。

ご自身の商売で、同業他社より現金が早く入ってくる売上はありますか?

また、出来る限り早い入金モデルをつくろうと思いますか? 

あなたは、今売上の拡大を考えています。

より儲けの金額を増やしたい、利益率のいい商品を販売すべきか、回転率のよい商品を販売すべきか?

数でいくか、率で行くか、そこが問題です。

 

ハッキリさせるには、計算です。

「利益率のよい商品A」と「回転率のよい商品B」を比較します。 

「利益率のよい商品A」の販売価格は、4500

在庫は、常に2個で、3ヶ月に1個売れています。

仕入値は、2000円です。 

「回転率のよい商品B」の販売価格は、3500

在庫は常に2個で、1月に1個売れています。

仕入値は、2000円です。

 

「利益率のよい商品A」損益計算書は下記のとおり。

 売上4500円×4ヶ=18000

 原価2000円×4ヶ= 8000

   粗利益      10000円 (利益率55.5%)

 

「回転率のよい商品B」損益計算書は下記のとおり。

売上3500円×12ヶ=42000

 原価2000円×12ヶ=24000

   粗利益      18000円 (利益率42.8%)

 

「利益率のよい商品A」貸借対照表は下記のとおり

現金    500円 ( 1.5日)

未収金  4500円 (13.5日)

在庫   4000  (12.0日)

 

「回転率のよい商品B」貸借対照表は下記のとおり

現金   10500円 (17.5日)

未収金  3500円 (5.9日)

在庫   4000  (6.6日)

 

利益率より回転率のよい商品を取り扱う方が、手元資金が増えるのです。 

そもそも回転率の高い商品でなければ、おおよそ売上目標は達成できません。 

たとえば、月商100万円の売上達成に、5000円の商品なら200個を販売します。

一年で2400個を販売する計算です。 

月に100個売れる商品なら、2アイテム。

仮に利益率50%の商品で、在庫は、1ヶ月分としたら、50万円です。 

さて、もしこれが3ヶ月に一個しか売れない商品だけだとしたら、600アイテム!

これを、各2個常時在庫すると、

2500円×2個×600アイテム=300万円の在庫です。

アイテム数が増えると、在庫管理にも納品作業にも手間がかかります。 

もちろん、回転率がよすぎて…、納品作業が追っつかない。

なんて問題が起きることもあるかもしれませんが、全体として見れば、回転率のイイ商品の取り扱いが資金繰りには欠かせないのです。 

理由は簡単です。

回転率がよいとは、在庫日数が少ない=現金を消費する量が少ないからです。 

商売の要は、現金です。

利益を稼がなくても、現金があれば会社は潰れない。

でも、お金が尽きたら、たとえ利益を上げていたとしても、一瞬で潰れます。 

現金は、日々必要です。

従業員がいれば、給与や社会保険料、さらに店舗の家賃に電気ガス水道の支払。

仕入業者や、発送業者への支払、倉庫費用や消費税の支払い、等等。 

お金は足が速い!

現金はどこへ行く~! 

そうです。だから売り上げてすぐにお金が入る仕組み、出来るなら、売る前にお金を受けとる仕組みが大事になってくるのです。 

商品の回転を高め、お金が入ってくる仕組みを作っているお店があります。

コストコです。資金実績を回転日数でみてみましょう。 

コストコ運転資金日数(2006年実績)

  短期資産 35日 = 在庫 32日+ 売掛金3

  短期負債 41日 = 買掛金32日+ 会費預かり金14 

手元資金の余剰は -11日= 短期資産 35日-短期負債 46

 

コストコは、買い物をする人から、年会費を徴収します。

消費者は会員制と言う特典を手に入れるために、年会費を支払います。

売る前に、手元には、お客様からの会費の分だけ資金があるとわかります。 

しかも、支払は、現金・小切手・デビット払い、クレジットカードは使えません。 

平均的な食品スーパーマーケットは、カテゴリー650×30005000商品を扱います。

ところが、コストコの商品数は、4000種。

在庫は、納入業者への支払がなく、お店に並んでいます。 

安値が提供できるのは、サイズを大きくして、大量注文したからです。

ベストセラー商品でもあるトイレットペーパーは、24ロールパックです。

大量で値段の安い、ちょっと高級感のあるハウスブランド商品。 

ですが、大容量・高品質・安値だけで、顧客を引っ張り続けられているのでしょうか?

日用品を値切らなくてもいいだけ、充分お金を持っていて、高級品も買える客層が、コストコに集まる理由はなんでしょう。 

焼きたてパン、できたての提供、ちょっと「心躍る」高級品バーゲン…

20日間間隔で催されるセールイベントは、買い客にとって、それは必需品の買い物ではなくて“宝さがし”“娯楽”になっているからです。 

買いたくなる理由、お金を使いたくなる理由、遊びに来る理由があるのです。 

「そもそも、そのお客様は、しょっちゅう遊びに来るんですね。

で、来られると従業員にいろいろ話しかけるし、接客の邪魔をするしで、、、。

切りたいお客様だったのに、野口先生が、そのお客様の来るたびに出来るサービスはないか?商品はないか?とおっしゃるから。」 

このお客様は、お店が好きです。

お客様が好きだといってくれているところを、商品にすれば、互いにwin-winの関係になります。 

現金を増やす回転率アップは、単なる資金回収の仕組みではないのです。

「ファンにする」=お客様が、お金を払いたくなるビジネスモデルの要です。

商品のファンだから、販売員のファンだから、店舗のファンだから、、、

だから、お客様は、あなたのお店で購入します。

 

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