仕入れの原理原則

店舗ビジネスで提供する商品には、小売、飲食、サービスなど、様々な種類が存在します。いずれの商品にしても、「仕入れ」は必ず発生します。
小売店であれば、メーカーや卸から商品そのものを仕入れ、飲食店であれば、それに原材料の仕入れがプラスされます。美容室や治療院などのサービスを扱う店舗でも当然仕入れはあり、物販用や消耗品はもちろん、一番重要な「仕入れ」は新たなサービスを提供するための研修や勉強会であり、そこでの知識、技術の習得が店舗の今後を決めると言っても過言ではありません。
仕入れたものをそのまま売るにしても、自身で加工するにしてもまずは「仕入れ」と言うインプットが必要となるのです。ここで何がいいたいかと言うと、店舗で提供する商品のレベルは、全て「仕入れ」にかかっているということです。モノやサービスを問わず、これは絶対的な法則となります。提供する商品のレベルはイコール店舗のレベルとも言えます(店舗スタッフが日々精進するのが前提ですが…)。
食材でも、日用雑貨でも、衣料品でも、文房具でも、店舗が仕入れるモノの品質がその店のレベルとなり、お客様が認識するイメージにもなるのです。
ですから、どういう業種業態であったとしても、自身が目指す店舗像に見合った「仕入れ」をする必要があります。こういうと「当たり前だろう!」と言う声が聞こえてきそうですが、さて経営者の皆さんはそれができていますか?
安いからと言って食材のレベルを落としていませんか?同じようなものだからと、粗悪品を仕入れていませんか?しっかりとした研修などを受けず、不完全なままで新サービスを提供していませんか?
お客様は必ずそれを見抜きます。そして大半の人は何も言わずに去っていくのみです。二度と帰ってくることはないのです。さらに悪いことに、悪評は一気に広がっていきます。
経営者が自身の利益のみを考えたとき、間違いなく「仕入れ」が雑になります。モノでもサービスでも、売上ありきになり、見てくれだけが良さそうな商品を提供するものの、品質が低く、結局はお客様が離れていくため、売上はおろか店舗の存続が危うくなってきます。
自身が決めた商品レベルは絶対に落とさないように気を付けましょう。それは自分自身を裏切ることにもつながり、一度そういうことをすると間違いなく店舗は死に向かいます。
「あれ、なんか味が変わった?」「最近、髪を染めてもがすぐ落ちてしまう」「店長に勧められて新しいサービスを試してみたけど、店長自身よくわかっていない…ちゃんとやれるのかな」などなど…
「仕入れ」と言うインプットから、提供する「商品」というアウトプットには絶対的な因果関係があり、“悪い仕入れ”から“良い商品”は絶対に生まれません。
商品を「創る」から「作る」に移る時、その「商品の素」である仕入れをどうするのか、つまりどういう原材料で、どういう製品で、というルールをしっかりと決めることが重要です。そのルールを守ることからお客様との信頼関係は始まります。
経営者の皆さんには、ぜひ心に留めておいてほしいと思います。
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