売上につながるアイディアの正体
「営業だけには自信がありますが、確かにそれだけでは成長に限界がありますね。前回のコラム[長寿ブランドを作り出す3つの条件]はその通りだと思いますよ」
数年前にプロジェクトをご一緒し、時々お会いしている社長さんとコラムの感想を肴に一献傾けてきました。
同社は、新規開拓力に優れた企業で、営業マンの大半が積極的に行動をする素晴しい企業です。
常に昨日の自分と戦う! という姿勢を大事にしていて、この15年は全て前年対比増を更新しています。
売上を上げるためのアイディアをとても大切にする社長で、「アイディアこそが、事業成長の要」と常々口にしていて、プロジェクトが終わった今でも、時々スポットでコンサルティングを依頼してくれています。
面白い発想(アイディア)と地道な努力を同じくらい大事にしているからでしょう。
面白い発想だけでは、空回りしますし、
地道な努力だけでも、空回りします。
2つがセットになっているからこそ、成果に結びついているのは、実際の企業を鑑みれば、疑いの余地もありません。
ちなみに、ここでいう面白い発想(アイディア)とは、「金の匂いがする着眼点」のこと。
地道な努力は、その着眼点を具体的な商品企画や営業・マーケティング活動に落とし込み、愚直に「実践をし続ける胆力」になります。
「金の匂いがする」というと、露骨に感じるかも知れませんが、この感触はすごく大事なので、私はコンサルティングの時にもよくこのフレーズを使っています。
そもそも、金の匂いがする!という感覚は、商談のシーンが鮮明にイメージでき、興味や関心への誘導からクロージングまで具体的なセールストークが浮かんできたときにしか感じません。
つまり、セールストークがパッと頭に浮かび「商品」や「売り先」を目の前にした時に、ワクワクする気持ちと一緒に感じるのが、金の匂いの正体なのです。
個人的な感覚だと思っていましたが、冒頭の社長さんも同じ意見でした。
やはり、パッと秀逸なセールストークが浮かばない商品は、実際の商談でも、キレるセールストークは浮かんでこないもの。
したがって、商品の企画段階、新市場開拓の選定のアイディア出しにおいて、具体的なセールストークが浮かんでくるまで、煮詰めていくことが大事なのです。
冒頭の社長は、とてもわかりやすく、会議でつまらないテーマが続くと、あくびが止まらず、隠すことなく居眠りをし始めます。
しかし、金の匂いがしてきた瞬間、目の色が変わり、テーマを徹底してドリルダウンして煮詰めていくのです。
営業出身なので、セールストークを考えるのも上手。
藤冨との掛け合いが始まると、もう止まりません。
ちなみに、このセールストークは、商談の場だけに活用するのではありません。
広告やDM、ホームページなどのコピーに使ったり、プレスリリースの材料にもなります。
全社的なセールス活動に組み込めるからこそ、「金の匂い」なのです。
当然のことながら「金の匂い」がしても、実行力が伴わなければ、売上には繋がりません。
単純に頑張る!という意味での実行力ではありません。
売れる作戦を1つでも多く考え出す発想力がとても大切になっていきます。
- パブリシティ(無料でメディアに取り上げてもらうこと)
- 広告
- DM
- テレアポや飛び込み
- WEB戦略…
担当者が複数人いれば、一斉に仕掛けることも出来ますが、少人数で仮説を検証しながら実践していくのであれば、一つずつ階段を登ように取り組んでいくのでも良いでしょう。
何れにしても思考も実践も止めずに地道な努力を続けることがとにかく大事。
- もっと見込客数を発掘するには、どうすれば良いか?
- もっと受注率を上げるには、どうすれば良いか?
絶え間ない、思考と実践の繰り返しから、道は開けてくるものです。
これも歴史が証明してくれています。
それでも、思うような結果が出ないときは…
売れる匂いのピントがずれていたことになります。
ピントがズレていたら、またピントを合わせために、アイディアを研ぎ澄ませば良いだけ。
ここも絶え間ない思考を繰り返すことでブレイクスルーできるケースが大半です。
仕事柄、結果が出ていないプロジェクトによく放り込まれますが、共通しているのは、新しい発想が出ずに煮詰まっているケース。
または、コピーやセールストークが、研ぎ澄まされておらず、反応が取れにくくなっているケース。
圧倒的大多数は「アイディア」で解決するものです。
努力をせずにサボっていることが原因で、売上が上がってない企業は皆無でして、アイディアの枯渇こそが、事業停滞の主因になっているのです。
御社では、アイディアを出す「場づくり」を意識して作っていますでしょうか?
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