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カン違いしてはいけないビジネスで“相手に合わせる”の意味

SPECIAL

印象マネジメント「プライムイメージ」コンサルタント

株式会社プライムイメージ

代表取締役 

印象マネジメント「プライムイメージ」のスペシャリスト。
 社長個人はじめ、企業や事業部門を対象に、高度な印象マネジメント戦略を指導する専門コンサルタントとして活躍。主に、商品や物体、空間…を対象に行われるブランド戦略に対して、人物や服装、表情、所作…などに対しての、顧客が感じる印象に焦点を当てた、戦略的な施策指導を行うのが特徴。企業の業績向上に多大な貢献をしている。

TPOと同じように、相手に合わせることが大事」とは、コンサルティングでいつもお伝えしていることです。こう言うと、「自分は人と同じなのは好きでない」「個性が大事だと思う」・・・と言う方が時々います。 

ここで間違ってほしくないのは、「相手に合わせる」ということと、「人と合わせる」ことは、同じでない、ということです。ここでいう「相手」とは、1:1の自分ともう一人のこと。「人」というと複数というよりも大勢をイメージしています。 

ですので、極端に言うと、ここで合わせる相手は「目の前の1人」であり、その人に合わせる、という意味です。1対1として考えるのですから、大勢の中に埋没してしまう「人と同じ」、埋没しないために「個性を出す」という意味とは違ったニュアンスになります。 

立場が上になり、年齢も重ねると、当然ながら、自分よりポジションも年齢も下の人が増えてきます。ここでいう「人」は、「目の前の一人」でなはく、一般的な人という意味になります。が、そこに合わせる必要はありません。 

社外での会食の席を例にしてみます。

若い従業員のサービスに対してお礼を言うとき、社長という立場であっても、目下の人にも「ありがとうございます」と敬語を自然に使う方、ちょっとしたことでも、その度に「ありがとう」と微笑みを浮かべてお礼をマメに言う方、「ありがとう!」と大きな声でパワフルに言う方など、人それぞれ違った言い方でお礼を言います。これは「人」に対してです。 

ですが、そのお店で会食をする「相手」。この方に対しては、「合わせる」ことが必要になります。しつこいようですが、この場合、会食するのは「人」ではなくて「相手」です。この「相手」に対しては、合わせることが必要です。 

心理学では、“類似性の法則”といいますが、人間は自分と似た人、近い人に対して好感を抱きやすいとされています。それを受けて、相手の言動や仕草などをマネ(近く)することで親近感や好感を抱かせる“ミラーリング”という心理テクニックもあります。この“ミラー”とは鏡のことで、鏡に映ったという意味です。 

テクニックと言うよりも、よりコミュニケーションを良くする手段と言ったほう違和感がないかもしれません。鏡に映るように動きや表情を同じにするというよりも、相手と「同じ」という共通点が見つけることで距離感が縮まりやすいということです。確かに、出身地をはじめ、趣味や嗜好などが同じということで会話が広がっていった経験は、誰でもありますよね。 

静かな雰囲気で落ち着いた会話が好きな「相手」に、自分の個性はエネルギッシュなことだと思い、勢い勇んで猛烈に話し続ける、これでは「相手」に合わせていません。他者を見ておらず、自己都合、自己認識だけで、その良いと思う価値観を相手に押し付けていることになります。 

「相手に合わせる」とは、目の前の方を唯一無二の存在として、向き合う「相手」でとして、服装をはじめとした外見も、話し方や声のトーン、立ち振る舞い、食べ方や飲み方・・・・・それらをその「相手」に好ましく、心地良く思ってもらうことなのです。 

やはり「相手に合わせる」は、コミュニケーション手段の一つとして、ビジネスでは優先順位が高いこと。改めて、その意味を間違わずに知っておいてください。

 

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