よく遊び、よく稼ぐ社長の、儲かる秘訣
「オレはあの遊び向いていない。オレのゴルフでは、計算ができないんだよ。
自分の商売だったら、この部門で売上が芳しくないから、好調な別部門に人を配置する、業務を分けて利益を出すなんて、リカバーする計算がすぐできるじゃない。
だけど、オレのゴルフは、飛ぶ距離も方向も、どこに入るんだかわかんない。
計算なんてできないよね。ハンディがあるからなんて、周りは言うけど、頭に血が上って、どうやって差を埋めていけばいいかなんて、考えられないよ。
仕事なら、得意を生かしてパーツだけができるけど、ゴルフは『パットだけオレ』ってわけにはいかないからね。」
社長さんのご趣味は?とお尋ねすると、ゴルフ、と返答が返って来ることが、良くあります。
各国の大統領や首相、経営者の交流の場としても、ゴルフ場が選ばれているのは、紳士のスポーツ、フェアなスポーツとして親しまれているからでしょう。
社長室で、ニコニコと笑顔の社長さんに、
「いいお趣味ですね、奥さんとお出かけですか?」と声をかけると、
「オレは、やめたよ。専務や女房に代わりに行ってもらっている。」と笑って返答です。
仕事なら、得意と不得意があっても、不得意は誰かに頼める。
でもね、ゴルフはダメなんだ。
オレも得意なパットだけなら、やってもいいけど、違うだろう、クラブを選んで、ボールを探して、風を読んで、それで飛ばす。全部自分だ。
それに、仕事絡みだったりすると、“ナイスショット”なんて声をかけなきゃダメだ。
得意な人が得意な事をする、不得意分野は、しない方が、人生楽しいよ。
仕事の方がずう~っと楽だよ。
簡単な事をやった方がイイよ。
気楽な遊びをした方がイイよ。
ご自身の「商売が簡単だ。」と言っているのではありません。
自分がよく知っている業界で、よく分かっている商品やお客さんで勝負する。
計算出来る得意分野にいる方が、人生穏やか・お金も儲かるとおっしゃっているのです。
会計事務所時代から多くの社長さんにお会いしてきました。
お会いしてお話を聞くと、この人儲かるだろうな…と予測できる社長さんがいます。
取扱商品のお話しを聞いいているだけで、分かる事があります。
取扱商品に熱い想いをいだいている、その話しップりが熱いのです。
さらにお話しの中に、その商品を使うお客様がどのくらいいるか数字が出てきます。
おおよその利益率や、今後3年くらいの業界予想、まで入ってきたりして…。
現状の数字は低いんですけれど、と自社の現状も把握できている、この人儲かる!
自分の商売を数量化できている人は、確実に儲かって行きます。
“数量を測定出来ていない限り、それを知っているとは、言えない。
それは知識が乏しいと言うことになる。“
(物理学者ケルヴィン卿 絶対温度など1824~1907)
物理学者の格言は商売に通じるところがあります。
数量化できないと、そもそも商売の現在地が解らない。
当然、予算を建てる事はできません。
こんくらい儲かりたいな~、は予算ではありません。
さらに、不透明な世間という荒波にもまれて、お金を稼ぐ手段が見えてきません。
現在地と行き先が分からないのに道順など想定出来る訳がない。
当然、従業員は行動予定を変化させない、考えるはずがない。
自分がよく知っている商品・市場で、しかも売れている商品の方が、大きく儲からずとも確実に資金回収できるのは、自明の理です。
「よく知っている」とは、お客様が買う美味しい値段が解っていると言うことです。
美味しくない値段に下がりそうなら、手を引く決断ができます。
お客様が買わない商品には、手を出しません。
自分がよく知らない、先行きも見えないビジネスに投資するリスクとは、お客様が買う美味しい値段を、数字にできない、と言うことです。
そもそもお客様の市場を数量化できない、と言うことです。
数値化できない、知識がないところでは、儲からない。
簡単なところで(自分が得意よく知っている分野)で儲けるのが得策です。
「事実が明確になりさえすれば、これは判断がすぐできる。かかるお金と、利益の差だからね。」
「社長、儲かって儲かってしょうがないでしょう。儲けの天才ですね。」
「バカ言え、オレの得意商品についてだけ、だよ。不得意の分野はダメだ。それに、商売の問題は、あちこちから降って湧いてくるよ。」
誰に売りに行けばいい?
この商品は、どのようなお客様に売れるか?
その時のお客様が得るベネフィットは?
商品を何とすれば、売れるのか?
商売の問題はつきることがありません。
だから、アイデアを求めて考え続けています。
「大きなアイデアは、遊んでいる時に生まれるんだよ。
心穏やかな時。
だから、オレには上品なゴルフはダメ、気楽な遊び仲間がいいんだよ。」
不得意な遊びでは心穏やかに過ごせない。
商売の話しをしながらバカも言える、友人達と遊んでいる時が、アイデアが浮かぶときだと教えてくれました。
「T社長知っているだろう、アイツは儲けているよ。
彼の商品は、オレにはまねできない。
奴はオレの会社にいるときから、ずば抜けた売上を上げたよ。」
実はT社長からもお話を聞いていました。
「社長の商品では、計算ができない。だから単純な自分の商品で勝負した」
と打ち明けてくれました。
分かっている人から見れば、単純・簡単
でも、なぜ、この商品がこのお客様達に支持されるのか、その理由を発見できなければ、大きな利益を乗せた販売価格は提示できない。
つまり、儲けられない。
社長の遊び仲間とは、売上アップ利益アップの計算ができる仲間達です。
計算ができるとは、Excleが使えるとか、電卓が早いことではないのです。
計算ができるとは、市場のお客様と商品をつなげること、数値化ビジネスモデルが描けること。
すぐに儲かる商品を見つけたい。
すぐにお金が手元にあるようになりたい。
左うちわで過ごせるようになりたい。
私もあなたも、誰しもが思っている願望ではありますが、この願望を追いかけると、3年経っても5年経っても、今のまま…。
夏休み、花火を見ながら儲かるアイデアを話し合う、一風変わった仲間と過ごす。
儲かるアイデアが生まれるかも?しれません。
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