人事制度は社員を成長させる仕組み
社員の昇給・賞与は、業績に連動させて支給をする必要があります。
もともと経営者は、業績がよければたくさんの昇給・賞与を出しますし、業績の悪い時には昇給・賞与を減らします。
中途採用をしている経営者は全員同じことを言います。
「優秀な中途社員が欲しい」
では優秀な社員とはどんな社員でしょうか。成長シートを基にして説明するのであれば、重要業務を優れたやり方で行い、高い成果を出している人と言えるでしょう。
つまりこの面接の段階では、前勤務先で重要業務を行い、高い成果を上げていたということになります。
ここでひとつ知っておかなければならないのは、前の会社の成長シートと、「成長シートがあることを前提に説明します」と言って今面接をしている会社の成長シートが同じであるかどうかです。
確率論的にいうと、100%成長シートの中身は違います。過去に何度も成長塾において、同業種の経営者が一緒に参加されたことがありますが、成長シートが同じであったことは事例としてひとつもありません。
つまり前の会社で優秀だとしても、これから入社する会社で同じように優秀である保証はまったくないのです。
そのため面接時に経営者は次のことを説明しなければなりません。成長シートを使っての面接になります。
「あなたはこの会社に入社したら、この成長シートで成長していただくことになります。まずは、この成長シートであなたの自己評価をお尋ねします。期待成果はどれぐらい上げられますか。1番目の〇〇の期待成果はどうでしょう。2番目の○○の期待成果はどうでしょう」
と、ひとつひとつの成長シートの期待成果ごとに成長基準の1点から5点までどれぐらいの期待成果を上げられるかを尋ねます。そしてその期待成果ごとに成長シートの重要業務が(これも5段階で表示されていますが)どこまで遂行できるかを尋ねていきます。
今回は採用面接のため、おおむね自己評価は高いと考えてください。しばしばこれを面接者が「嘘を言った」と感情的になることがありますが、それは応募する側も、採用されたいと思えば自分をよく見せたいと思うのは人情と言えるでしょう。
そしてすべての成長シートでの面接が終わったときに、この応募者の自己評価による成長点数が出てきます。その点数を見ながら採用するとすれば、面接者は次の発言をしています。「あなたはとても優秀な方です。ぜひ当社で採用したいと考えています」
こうやって採用してきたでしょう。
この面接のときに説明しなければならない大切なことがあります。
「あなたが前の会社でやってきていることがあるのだとすれば、それをやっていただくことは可能です。どうしましょう」
こう尋ねてその社員が
「一番めの成果を上げるための仕事を私は○○だと考えています。前の会社でもそうでした」
と発言をしたら、これから半年間は大いにその仕事をやっていただくことです。
そして半年後に言ったとおりに成果が上がっていた場合は、成長シートの重要業務の見直しをしてください。
しかし、成長シートの成果を上げることができないとすれば、上司は次の発言をしなければなりません。
「それではこの会社の成果を上げるためには、あなたの重要業務を優れたやり方でやっていっても高い成果を上げることが確認できませんでした。そのため、あなたは前のやり方をすべて忘れてこの会社のやり方を学んでください」
この説明を半年後にすることによって、我が社の社員はすべて同じ優秀な社員像(成長シート)に向かって成長することになります。
間違っても「前の会社でやっていることをこの会社でやってください」と発言しないことです。このこと自体が、実はこの会社の総合力を低下させる最大の問題点となることに気が付いてください。
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