成功社長だけが知っている思考原則
当社は、同族会社と社長の財産管理(お金が残る仕組みづくり)実務の専門機関なので、実に、様々な会社経営にまつわるお金の相談ごとが寄せられます。
お悩みも多岐にわたるのですが、社長自身の心の内面、誰にも相談できないからこそ、身動きがとれない…そんな社長さんにお目にかかる機会があります。
私は15年以上、100人以上の同族社長と関わらせていただいており、実際にお会いしてその方が置かれている状況をじっくり伺いさえすれば、大体の課題と解決策のイメージが、自ずと見えてきます。
経営が上手くいかない社長は、何年も、何年も、同じことで「悩む」傾向にあります。
上手くいっている社長は、少なくとも、毎年、毎年、同じことでずっと悩み続けるということはありません。悩むのではなく、将来に向かって具体的にどうすべきなのかを「考える」のです。
感情的に「悩む」のではなく、問題を細分化して、ひとつづつ「これからどうすべきなのか?」について、具体的に「考える」のです。
その上で、次の一手をどうするか、どう行動を起こしたら事態が好転するかを徹底的に考え、行動に移していくからこそ、善循環が回り始めるのです。
乗り越えるべき課題を見つけたら「今、何が問題か?」「なぜ問題なのか?」「これからどうすべきなのか?」を明確にし、数字で具体的に次の行動を起こすためのプランを立て、一歩一歩でも確実に実行に移すのです。
上手くいっている社長は、過去の延長線上に答えを求めないのです。
経営が上手くいっている社長ほど「何がわかっていないかが、わかるようになることが大事」と考えます。
その根底には「悩む」のではなく、「考える」という基本的な思考原則があり、その上で「自分のチカラで未来を切り拓く覚悟」があるからです。
社長自身に「財務思考」があれば「自分の会社のどこに問題があるのかわからない…」「これからどういう経営判断を下したらいいのかわからない…」という悩みは、そもそも発生しません。
どこに問題があって、将来に向かってどのような打ち手をしたら、どんな結果が得られるのかを数字で具体的に思い描けているからこそ、自信を持って日々の経営判断を下すことができますし、会社とともに社長としての自分の成長も実感することができるのです。
当社では「美しい決算書をつくりましょう」というお話をしています。
あなたの会社の決算書が「美しい決算書」なら、銀行が「取引したい!」と思うでしょうし、連帯保証や担保などあれこれ要求してくることもありません。
資金調達の際に「売上計画表」や「資金繰り表」「試算表」などの細かい資料提出を要求されることなく、いつでもタイムリーに資金調達ができます。
取引先も保証金や連帯保証を求めてきたり、決算書の開示など求めてこないものです。
決算書の開示を求められるのは、取引先側の社内ルールの問題もあるでしょうが、根底には「この会社とお付き合いして大丈夫かな?」という不安の表れなのです。
つまり「美しい決算書」の会社は、潰れない会社であることの証であり、社長自身が事業の永続のために、未来から逆算して決算書を磨き上げていることの表れなのです。
財務を知らない社長は「決算書は日々の経営の結果」と考えます。過去の延長線上に答えを求め、何年も何年も同じことで悩み続けます。
財務を知っている社長は「決算書は未来から逆算して創るもの」と考えます。自ら未来を描き、理想の未来に向かって次の一手を考えて実行していきます。
ダイヤモンド財務®コンサルタント
舘野 愛
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