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コンサル依存症の社長の会社がやるべき1つのこと

SPECIAL

組織風土醸成コンサルタント

グラウンドワーク・パートナーズ株式会社

代表取締役 

「自社の課題は自社の社員が解決するのが理想の組織、そのために必要なのは良き組織風土である」と提唱し、経営者と二人三脚で組織風土の醸成と人材育成に特化して企業変革を行う実践重視のコンサルタント。

C社は過去7年にわたり、外部のコンサルタントに支援してもらっていたそうです。
業績が悪化しているから社長は不安で仕方なく、外部のセミナーにも足繁く通っているとのこと。

C社の悩みは業績の低迷と人材育成でした。リーダーシップの不在、社員の自発性の欠如をどうするかということが課題でした。
私は現状分析を行い、プランニングをして進めていきました。
コンサルティングを進めていく中で、社員から

 「こういうの前に整理したよね。」

という話が出ることが度々あったため、私は社長に時間を取ってもらい、過去に外部のコンサルタントがどのようなことをやってきたのかを教えてもらいました。

話を聞くと、過去に3社のコンサルティング会社が入れ替わりで入っていて、ありとあらゆることをやっており、逆に他にやることはあるのか?とすら思えました。

「これだけやれば十分ですよ。通常はこんなにいろいろやっている会社はありませんから。でも何で変わらないのか分かりますか?」

と私は社長に投げかけました。このようにいろいろとやっていたにもかかわらず、成果が出ないこの会社に足りなかったのは『決めたことを徹底してやる』ということだったのです。

どんなに良い解決策があったとしても、やらなければ意味がないのは誰もが分かることだと思います。今までコンサルタントからはいろいろ提示され、やることになったものの、いつの間にか立ち消えになることが多かったようです。これはよくあることです。

例えば社内で毎月改善会議をやることにしたとしましょう。
なぜやらなくなるかというと、このような流れになるからです。

  1. やり始めていくと誰かが「忙しいから参加できない」と言い出す。
  2. だんだん参加しなくなる。
  3. 誰かがやらない言い訳を言い出し、自然消滅する。

社内でよほど強行的に実行できる人がいないと「忙しい」というキーワードが出ると「じゃあ仕方ないな」という感じでだんだんやらなくなってきます。
だからこそ社内の仕事や誰が忙しいということが分からない人が管理するのが効果的です。となると外部の人間がやるべきこととなります。

C社でまず何をやったらいいのかを社長に確認したところ5Sということになりました。3年前に5Sを徹底することを決めたのにいつの間にか立ち消えになっており、仕事の上で基本だからという理由で5Sを徹底することになりました。

まずはあれこれやらず1つのことを徹底する!

当たり前すぎるかもしれませんが、これが重要です。後日訪問したら社員が「こういうのを作ったのですが」と5Sのマニュアルを持ってきました。
冊子になっていてとても素晴らしいものになっていて、これがしっかりとノウハウ化したら売れるのではないかと思えるくらいにしっかりとできていました。

そして毎週日時を決めて全社で5S活動をやることにしたそうです。
それから私は毎月訪問する度に「5S活動はどうですか?」と確認をしていますが、しっかりと全社で取り組んでいるようです。

このような場合、私の役割はちゃんと継続しているかを確認することです。
確認してやっていなければ「なぜできなかったのか、やらなかったのか」ということを社員に投げかけて考えてもらいます。

 社長は

 「今まで決めたことをやらなかったのにお陰様でこの数ヶ月で実行するようになりました。頭では分かってはいましたが、やはり実行と継続が大事なんですね。」

と仰いました。

目的があって外部のコンサルタントを活用するのは良いと思いますが、不安だからということで依存することは避けるべきです。

 まず社長御自身が

「会社で何が足りないのか?(できていないのか)」

という課題意識を持って取り組んでいただくことが重要です。
そして過去に数々のコンサルを受けられてきたけれど、成果が出ていないのであれば、やるべきことを1つに絞って徹底して実行していけば良いと思います。

 良い解決策やプランを考えるのは、時間をかければできることですが、難しいのは継続して実行していくことなのです。でもこれができれば必ず良い成果が出るはずです。

 

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