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売上の良い会社は、市場との対話が上手い!

SPECIAL

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー

代表取締役 

取引先のネームバリューで次々に新規開拓を実現する「波及営業戦略」を体系化した辣腕コンサルタント。特に技術系のメーカー企業や、特殊な加工、取り扱い品、異色サービスなどを手掛けている企業の販売戦略の再設計、大きく売れるようにする仕組みづくりに定評。

「波及営業そっくりの営業戦略を、そのまま教えているコンサルタントがいるのをご存知ですか?」

以前、友人から「波及営業をパクってコンサルティングしているようだ」という情報を教えてもらいました。

そのコンサルタントが指導したという企業のサイトも合わせてメールをしてくれたのですが、確かにそんな雰囲気を感じます。

でも、確証を得ることは出来ないし、売上増進の努力をしている会社であれば、自然と波及営業を実践している企業だってあるわけですから、特段目くじらを立てることなく今回は見過ごすことにしました。

仮に、モノマネされていたとしても、それはそれで市場認知度は高まりますし、逆に本家本元がやりやすくなる部分も出てきます。

もちろん、少しは嫌な気持ちにもなります。

しかし元々が極小市場なので、市場認知度など気にする必要すらないのですが

それでも、セオリーは大切にしたいものです。

 

もう20年以上前に聞いた話ですが、ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)の方から「うちは競合が出ると周りに店をドミナント出店して、潰しにかかります。普段はセールなんかしませんが、競合を潰すときは、バンバンセールを打ち出して、撤退せざるを得ない状況に追い込むのです。

でも、ハンバーガー業界は違いますよね。競合を受け入れてしまう。だからあれだけの市場規模まで膨らんだのでしょうね。」と言った話を聞いたのを鮮明に記憶しています。

昨今では、コンビニがフライドチキン事業に参入をし、KFC2015年前後はかなり経常利益が削られたようです。

しかし、現在のKFCIR(業績推移)をざっくり読む限り、今となっては業績への影響は軽微だったと判断して良さそうです。

そこから見れば、市場規模が膨らんだと読んで間違いないでしょう。

競合の存在は、自社の企業努力を促し、競合との戦いのなかで顧客への貢献範囲が広がり、結果として市場規模が膨らんでいきます。

ドラッカーの言う事業の目的が『顧客の創造』であるならば、競合の存在は必然的に事業の目的を正しく方向付けてくれると捉えることも出来ます。

そうした視点から、今回のモノマネコンサルタントを透かして、波及営業を振り返ってみると、やはり少なからずの気づきを得ることが出来ました。

営業は、「業界」や「市場の成熟度」「競争環境」、さらに言えば「自社のリソース」によっては、同じ営業と言う言葉では一言で括れないほどの違いがあります。

戦略や戦術だけでなく、成果をあげるために必要となる人材の質までも変わります。

ここを踏み違えると残念ながら骨折り損のくたびれ儲けとなります。

営業部隊を送り出しても、思うように売れず

広告やDMに投資をしても反応が取れず

ホームページにチカラを入れても1件の問い合わせすらない状況

精神的に滅入るばかりか、キャッシュは壊れた蛇口からダダ漏れするように消えていく…。

商品が悪いのか。

売り方が悪いのか。

担当者が悪いのか。

皆目見当がつかなくなる状況に陥るのは、決して珍しいことではありません。

では、一体何がいけないのか?

大きく分けて2つのポイントがあります。

1つは、市場との対話ができていないことです。

繰り返しになりますが「業界」「市場の成熟度」「競争環境」によって、市場の性格が決定されます。

この性質に合わせて、対話することで、売上に結びつくわけです。

が、モノマネ体質の人は、質の追求が苦手なので、表面だけ真似ても売上に結びつけることが出来ません。

冒頭の企業のサイトを見れば、それが一発でわかりました。

2つ目のポイントは、型やテクニックに意識が集中しているケースです。

これは藤冨自身も波及営業を広めようとした際に、陥った罠です。

型やテクニックに意識が行き過ぎると、当然ながら相手への観察力が鈍ります。

結婚式の挨拶などで、書いた原稿を読みながら話す人がいますが、そんな話し方で心が打たれることはほとんどありません。

そもそも、原稿を読むというのは、自分が失敗したくない、という保身の表れです。

相手への配慮がないから、心を動かすことなどできないのはある意味当然なのです。

マーケティングや営業活動も同じです。

意識を自社の商品や売り方に向けるではなく、相手(市場)に向けることで、成果に結びつきます。くのです。

逆にいうと、型やテクニックが自然とできるようになるまで経験を積み、本番では意識しないでも実力が発揮できるように準備を整える必要があるわけです。

経験を積む時間がないなら、外部リソースを活用してでも、市場との対話に意識を集中するべきです。

ポイントの1も2も、つまるところは「市場との対話」に行き着きます。

市場との対話は、未来顧客との対話です。

近い未来、顧客となりえる未来顧客との会話のイメージができないのに、縁が生まれるわけがありません。

優れた商品が売れないのは、本当に勿体無い。

社会的な損失でもあります。

この損失をなくすためにも、未来顧客との対話イメージをしっかりと掴んだ上で、事業活動を展開してほしい。

モノマネコンサルタントは、波及営業の型(ステップ)を真似ることはできていましたが、この肝心要の「対話の仕方」がズレていました。

御社では、市場・未来顧客との対話に意識を傾け、適切な市場コミュニケーションを取れていますでしょうか?

 

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