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SPECIAL

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー

代表取締役 

取引先のネームバリューで次々に新規開拓を実現する「波及営業戦略」を体系化した辣腕コンサルタント。特に技術系のメーカー企業や、特殊な加工、取り扱い品、異色サービスなどを手掛けている企業の販売戦略の再設計、大きく売れるようにする仕組みづくりに定評。

「お陰様でホームページを変えてから問い合わせが増えています。また少し改良して見たので、ちょっと見てもらえますか?」

顧問先から連絡で、1ヶ月ぶりに同社のサイトをチェックしてみました。

前よりも、わかりやすくなっていたのですが、ちょっと見て欲しい!と不安になっている背景がすぐにわかりました。

「助成金対応!」という文字が一番目立つところに書かれていたのです。

危険な匂いがしました。

なので、すぐさま 「この助成金は、もう少し目立たないところに小さく書きませんか?」と助言しました。

すると「えっ、国が積極的に推進している助成金で、競合他社もガンガン打ち出しています。当社もちゃんと打ち出さないと、問い合わせがこなくなってしまうのでは?」と、おっしゃるので、改めてご質問させてもらいました。

「以前は、書いていなかったですよね? で、書いたことによって問い合わせは増えましたか?」と、伺うと、「いえ、助成金を打ち出しても、あまり変化はないですね…」とおっしゃるのです。

続けて質問しました。

HPの問い合わせから受注したお客様で助成金を使って受注したお客様はいますか?」と。

すると、「おおよそ半々くらいで助成金を申請された」とのこと。

半分???

嫌な予感が的中しそうです。

続けて質問します。

では、その助成金を使ったお客様は、「どの段階で助成金対象の商品か否か?を聞かれましたか」と質問すると、「だいたい商談がまとまる寸前」とのこと。

つまり、同社の商品を欲しい、買いたいという購買意欲がハッキリとした段階で、ようやく助成金対象か否かに興味が遷移(せんい)するわけです。

もうこれで答えは明白です。

「ホームページのトップにデカデカと歌うコピーでない」ということです。

もちろん、価格の脇に小さく表示する程度であれば、問題はありません。

しかし、第一印象を決める冒頭で、わざわざ質の悪い客が反応するような「顔つき」にする必要はどこにもないはずです。

広告でも、チラシでも、HPでも、DMでも、みんな一緒のことですが、初めて潜在客が我が社の商品に出会った「瞬間」にどうような印象を抱かれるか? に、もっと神経をとがらせる必要があります。

なぜなら、その瞬間に感じた第一印象は、その後の購買プロセスのフレームを作り出してしまうからです。

言葉は思考のフレームを作る力を持っています。

デザインが重視される商品なら、写真も思考のフレームを作り出します。

具体的にイメージできるお話をしましょう。

先日、別のクライアント企業さんとのミーティングで、とある商品・サービスに「ドクター」と言う名称をつけるか否かの協議をしていた時のことです。

ドクターという言葉を仮につけた際、消費者が「本当にお医者さんかと思った」「お医者さんが監修した商品かと思った」と誤認されてしまうと、監督省庁からの指導が入る可能性が残る。

もし、そうなったら、パッケージや広告物の回収など多額の負担を強いられるからやめよう…という空気感になりました。

すると、商売のセンスに優れた社長さんは、デューク更家さんを事例に、「彼は“ウォーキング・ドクター”と名乗っている。でも、あの風貌、服装なら誰も医者とは思わない。あれは上手いな!」と。

ドクターと単語を、商品やサービスの名称にくっつけると「本物」「信頼」「確実」などのフレームを作ることが出来ます。

このフレーム、つまり色眼鏡をかけてもらった後に、商品の説明をうまくすると、「本物」「信頼」「確実」が補強されていき、商品を購入する安心感が醸成されます。

ここで背中を押す技術を付け加えると、受注確率が向上するわけです。

なので、何としても「ドクター」の単語を装飾したい。

しかし、誤認されてしまうと損害を被るリスクも増えてくる。

そこで、絶対に誤認をされない「仕掛け」を打つことで、理想の第一印象を作り出すことができるというわけです。

第一印象は、出会ってからゴール(購入)するまでのフレームを作る…。

これは揺るぎない事実であり、現実です。

このようなアプローチは、営業という事業活動の域を逸脱しているかと思います。

しかし、今の時代、営業という枠を飛び越え、「売る」というゴールに向かって全ての仕事を最適化し、一連のプロセスとして一気通貫でクリエイティブしていく必要があります。

もっと平易にいうと「マーケティング」と「営業」の融合が必要不可欠な時代に突入しているということです

これからの時代、営業は営業、マーケティングはマーケティングと「垣根」を作って事業活動を行うことは、とてもナンセンスなことです。

そもそも、法人とは一つの人格を持った存在です

その一つの人格を構成している各部位(部署)が、スムーズに連動してこそ、生命を正常に維持することができるはずです。

御社では、営業とマーケティングを融合し、第印象作りから営業効率の最適化まで一連の仕事を最適化していますか?

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