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VOL2. 10年顧客とは?

SPECIAL

10年顧客化・CRMコンサルタント

株式会社 SIS

代表取締役 

初来店の時から、10年顧客に育っていってもらうための社内体制をどうつくるか…。再来店してもらい、熱烈なリピーターに育つ確率…を5%、10%、確実に引き上げる仕組みづくりを指導。


10年顧客が増える企業は「10年来てくれる顧客(10年顧客)を増やすことを目指す」。たどりつけない企業は「リピーター・ファンを増やすことを目指す」




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VOL1では、10年顧客戦略がこれからの時代に成長する店舗ビジネスの王道になること、10年顧客化とは「半年・1年・3年・5年・10年にわたってお客様にずっと通い続けてもらい、お客様の数を安定的に増やす仕組み・基盤(プラットフォーム)」であることをお伝えしました

ただ、肝心の「10年顧客」そのものについては、お話しませんでした。

 

VOL2では、そもそも「10年顧客」とはどんなお客様なのか、「10年顧客」を活用とどんなメリットがあるのか、活用しないとどんなデメリットがあるのか、明らかにしていきます。(なぜ3年でも5年でもなく10年なのかは、VOL3で明らかにしていきます。)

 

私が定義する「10年顧客」は

10年間、お店のことがずっと大好きなお客様

10年間、お店のことを信頼してくれているお客様

10年間、お店に通うことが習慣になったお客様

10年間、楽しい日常を過ごす上で、お店が欠かせなくなったお客様

です。

 

似たような言葉に「リピーター・ファン」があります。

10年顧客」とどこが違うのか深めることで、「10年顧客」をより明らかにしたいと思います。

 

10年顧客の具体的な内容として「10年間、お店のことがずっと大好きなお客様」「10年間、お店のことを信頼してくれているお客様」と紹介しましたが、“10年間”を取ってしまえば、リピーター・ファンの意味としても使えるでしょう。したがって、「10年顧客」と「リピーター・ファン」の違いは、“10年間”という時間を明らかにしているかいないかです。

 

この違いはとても大きいことです。「リピーター・ファン」のように時間を明らかにしていないと、企業の中で「目指すべき固定客のイメージ」がズレてしまうからです。

 

例えば、経営者は「目指すべき固定客のイメージ」を「5年くらい通っているお客様」、ある本部スタッフは「半年くらい通っているお客様」、ある店長は「3年くらい通っているお客様」、あるスタッフは「3回来店したお客様」と考えているかも知れません。

 

ゴールが違うので、企業として固定客化を推進する上で一体感が出てきません。そんな現実を数多く見てきました。 本当に多いんです…。 「どんな固定客を育てたいのですか?」「目指している固定客の姿はどんな姿ですか?」と質問すると、同じ企業内でも人それぞれ違うことを言う状況です。

 

そうなると、こんな問題が出てきます。

年初の挨拶で経営者が「固定客を増やす」重要性をいくら熱く語っても、聞いている人によって固定客と聞いて思い浮かべているお客様が違うことになります。理解はできても話がすり抜けてしまうのです。店長が朝礼で固定客のことに触れても同じことが起きています。

 

そんな状況だと、もう一つ大きな問題も起きます。現場が売上至上主義になります。固定客を明確に決めていないので、固定客の人数を数えることができません。数値管理が売上中心になります。固定客を明確に決めていれば、人数を数えることができるので、固定客の数を増やすように店舗運営を進めれば、売上至上主義には陥りません。

時々、経営者の方から「ウチの現場は、売上ばかり考えて…」という方がいますが、それは固定客の人数を数える状況ができていない、その数字を追っていない、評価の対象にしていない、経営側にその原因があります。

 

もちろん企業の中には、リピーター・ファンを数値で定義づけしている企業もあります。「ウチの企業は1年で8万円以上購入した顧客を目指すべき固定客にしています」「来店回数をベースに最近1年間で10回以上のお客様が固定客です」と言われることがありますが、その定義が中々現場に根付いていないので、現実的には「固定客のイメージ」がバラバラになっている場合もよくあります。

 

決めていても、現場レベルで共有されていなければ、単に本部で現場をマネジメントする時に活用されているだけ(年に14回本部が集計する)で、最も大事な顧客接点では、意識されていないことになります。

そんな会社では「一応、固定客の定義は決まっているのですが…」という感じなのが常ですね…。

 

10年顧客」は、「目指すべき固定客のイメージ」を10年間という時間で明らかにすることで、企業として固定客化を一体感を持って推進することができます。

10年顧客化を導入したある企業では、「10年顧客」が社内のコミュニケーションのキーワードになっています。「10年顧客」が社内の共通言語になることで、企業内の活動に一体感が出てきます。経営者と本部スタッフ、本部スタッフ同志、本部と現場のコミュニケーションが効率的になります。

 

「リピーター・ファン」ではなく、経営者(事業責任者)が「10年顧客」と掲げることが、これからの時代に店舗ビジネスを成長させていくために大事なことです。

 

企業として「目指すべき固定客のイメージ」を決めるのは、本部スタッフや店長ではありません。経営者が決めることです。経営者でなければ、決められないことです。

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