大きく育つビジネスの絶対条件とは!?サービスで戦ってはいけません、対応力や技術力を売りにしてもいけません。〇〇で戦うのです。
「おはようございます。」
椅子に手をかけるM社長、笑顔のなかに疲れが見えます。
「最近の日々は、クレーム処理に追われています。昨日も、上得意様からお叱りを受けました。なぜ御社の担当はこんな事も気づけないのかと。」
住宅系工務店M会社、業績は毎年5%ほど伸びています。それに合わせるようにクレームや手戻り、対応の遅れなどが増えています。
「矢田先生、どうやったら気づく社員を育てられるのでしょうか?」
矢田は、コンサルティングブックのステップ2の『ビジネスモデル』の章を開けました。
「社長、復習しておきましょうか。」
特色あるビジネスモデルをつくる、
他社との差別化をする、
これは強いビジネス、年商10億を目指す上で非常に重要な要素となります。
特色が見つけられなければ、その事業は大きく発展することはできません。
売上げを5%増やすのでさえ(維持するのでも)、大変苦労することになります。重い石を力一杯押して、数センチ動かしているような状態です。
特色がつくれると、驚くほどスムーズに売上げは増えていくことになります。
売上げの伸びは、前期対比120%が最低ライン、200%も珍しくありません。
重い石は、わずかな力で動きます。過去何年も突破できなかった年商〇億の壁もすんなり超えることになります。
その時の感覚は、自社のビジネスが、「市場に歓迎されている」という感覚です。
営業担当が訪問し、提案をすれば、ある率で成約できます。
ホームページから、毎日問い合わせが来ます。
パートナーである商社から、ドンピシャの見込客の紹介が来ます。
お客様は、当然のごとくその価格を受け入れてくれます。そこには、売り込みは存在しえません。
そして、通帳へのお金の入り方が全く違ったものになります。気づくと社長は、金額の感覚が変わっています、「ゼロ」が一つ増えています。
特色の正体を正しく認識する必要があります。
他社との差別化というものの、正体を正しく認識する必要があります。
特色とは、「参入する市場」を意味します。
「どのようなニーズを市場とするか。」です。
この「参入する市場」の選定によって、そのビジネスの成否は決まります。
80%どころか、100%決まります。
困っている、もっと得したい、苦痛から解放されたい、手間を省いてくれたら嬉しいという人や会社があります。だから、売れるのです。
だからこそ、お客様はそのサービスに納得し、お金を喜んで出します。そして、感謝までしてくれます。
- 焼肉店舗に焼き器(無煙ロースター)を販売している会社があります。
- 給与計算を代わりにやってくれる会社があります。
- SNSやレビューへの悪質な書き込みが無いかを、パトロールしてくれる会社があります。
その「価値を求める人」がいるところでビジネスを行うのが原則です。
魚のいる場所で、その魚が喜ぶエサを入れるのです。
魚のいない場所では、釣れないのです。
魚が沢山いれば、ライバルが居ても良いのです。
そのライバルより、早くアプローチする。そのライバルより、早く囲い込みを行う。そして、儲けた分を、サービスの改善や宣伝広告に投入し、優位性を保つ。
その結果、最終的にその市場を占有する1社になる、または、3社のうちの1社になれば良いのです。
必ずしもビジネスに独創性は必要ありません。独創性の高すぎるビジネスでは、かえって顧客に理解させるのに時間も費用もかかってしまいます。
独創性は、「どこを市場とするか」で必要となります。
世の中で伸びているビジネスの、成功要因を後から解説するのは簡単です。でも、そのビジネスが立ち上がった時には、誰も気づいていなかったのです。または、気づいていたとしても、本気で取り組まなかっただけなのです。
特色とは、「市場」です。
他社との差別化とは、「市場」なのです。
伸びる市場を「発見」しなければなりません。
大きく育つビジネスを「創造」しなければなりません。
そして、その時には、年商10億になる条件を満たしておく必要があります。
大きくならない市場はダメです。優位性を保てないのもダメです。大手の資本力でひっくり返されるのもダメです。
どんなビジネスでも、立ち上げ、軌道に乗せるのは大変です。そして、それを大きくするのはもっと大変です。
どうせ大変な思いをするのです、最初から大きくなるビジネスをやるべきです。大きくなるビジネスでも、大きくならないビジネスでも、同じ困難です。
これからビジネスを起こす人は、すごい困難が伴います。だから最初から大きく育つ可能性を持ったビジネスの構築を進めてください。
年商2、3億の社長は、年商10億以上になるビジネスへの変換を考えてください。間違っても年商2、3億のビジネスをもう一本立ち上げようとしないでください。
サービスで戦ってはいけません。
サービスの良さを売りにしてはいけません。
対応力、提案力、企画力、技術力、、、これらに向かってはいけません。
これらは、市場が見つかってから取り組むことになります。
スターバックスコーヒーは、カフェという「市場」にあってこその、フレンドリーな接客なのです。フレンドリーな接客だけなら、大きくはなりませんでした。
先に上げた、焼肉の無煙ロースター、給与計算の代行、悪質な書き込みパトロールも、その市場があっての対応力であり、技術力なのです。
その市場を見つけてから、そこに全力投球をすることになります。
「市場」が見つかった時には、その顧客の中での「サービス」の要素は低くなります。購入の決定の際に、大きなウエイトとはなりません。
目の前の社員の対応が悪くても、その会社としての提供される「市場」すなわち「価値」は変わりません。目の前の社員には不満でも、成約せざるを得ません。
もし、顧客が購入を決めた理由に「社員の対応」や「個人名」を上げるようなら、その事業は間違っていると考える必要があります。顧客が社員に付くことになります。
そして、もし「社長」が上がったなら最悪です。
「社長の人柄を信用して」、「経営的なアドバイスももらえる」、「社長のマーケティング視点を含んだ提案が良かった」、これでは、益々社長が現場を離れられなくなります。
冒頭の住宅系工務店M社長は、上得意先様に呼び出されて2時間「顧客の声」を聴かされました。
「昔、社長がうちの担当をしていた頃のサービスが一番よかった。」と言われてしまいました。
「もうMさんも社長になったから、戻してくれとは言えないが、社員の教育はしっかりお願いします。」と。
その結果、M社長は、「どうやったら気づく社員を育てられるのでしょうか?」という発想になってしまったのです。
これに対し、矢田は、テキストに書かれた年商10億ビジネスモデル条件を、一つずつ確認させていただきました。
コンサルティング後半まで進み、M社長も、考え方が変わりつつあります。
すぐに矢田の言わんとすることを理解されました。
「すみません、また戻っていました。これは、ビジネスモデルの問題でした。社員の問題ではありませんね。」
と反省の言葉を口に出されました。そして、本質をつかれます
「この上得意様は、本当の顧客ではないのですね。」と。
M社では、現在、新しい市場の開発に取り組んでいます。
取組みを開始し、この半年の成果は、4千万円ほどです。来期には、1億近くには成る予定です。そのビジネスは、大きくなる可能性を十分もっています。そして、サービスで戦うことはありません。クリエイティヴも大きく下げられています。
このビジネスが軌道にのったときには、今の上得意様は、上得意様ではなくなっているはずです。
「社員」に向かえば、結果は見えています。
- まずそれだけの成果はありません。大きな展開は無理です。並みの社員では売れません。売るのに苦労することになります。
- 一人前に育てるのに時間がかかりすぎます。そのため、スピードを持った拡大ができません。また、その社員が辞めたら混乱します。(その社員は、その顧客を持って独立できます。)
- また、素養のある人材を採用する必要があります。採用苦が付いて回ります。
・・・という人の問題に一生振り回されることになります。
そして、そのビジネスは大きくなりません。
サービスで勝負をしてはいけません。
先に「市場」を見つけるのです。社長は、「市場」を見つけるまで会社に帰ってきてはいけません。
見つけるまで、売上げを増やしてもいけません。5%、10%伸ばせば、それだけ混乱するだけです。そして、益々社長の毎日が現場に奪われることになります。
売上げは現状維持でいいのです。
どうせ苦労するなら、大きなビジネスを目指しましょう。大きくなるビジネスの条件を揃えましょう。
その方が、就いてきてくれる社員も、その家族も幸せにできます。
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