AIが普及した時代に活躍できる人とは?
「次々と新しい技術が出てきて不安です。我々のビジネスは大丈夫でしょうか?」
先日、自社の事業と競合する新技術の出現に不安を覚えられた、ある経営者の方からのご相談です。
自動運転に電動車、AI、ドローン、フィンテック、ブロックチェーンなどなど。あらゆる業界で、新技術によって従来のビジネスが脅かされており、不安を抱えられている方も多いと思います。
こんな時、私が必ずお伝えするようにしていることがあります。
それは、「新技術に対する人々の認識は、必ず行き過ぎる」ということです。
どういうことか、これからご説明します。
まず、人々というのは、大多数の人、平均的な人という意味です。
そして、行き過ぎるというのは、例えば、こんな風にです。
- すごい技術と過度に期待する
- あるいは、正反対に過度に警戒する
- よくわからない、どうせものにならない、と無視をする
さらに、この後、新技術の実力の一端(不具合)が見えると、
- 過度の期待を裏切られ、過度に失望する
- それほど警戒しなくても良いことが分かり、過度に警戒を解く
- そらみろ、無視して良かったと、無視を続ける
米ガートナーの「ハイプ・サイクル」はこれを表した曲線ですし、技術とは違いますが最近流行りの(少し流行りを過ぎた?)ビットコインの値動きなども似たような動きをしています。
しかし、この後、新技術の真の実力が現れます。気づいた時には、時すでに遅し。すっかり新技術の恩恵にあずかるタイミングを逃してしまったり、新技術に自社の事業を侵食されてしまいます。
こうならないために、私がお伝えしているのは、「新技術は、正しく理解しよう」ということです。
自社の事業を脅かしかねない新技術については、徹底的に調べて正しく理解、認識することです。その上で、正しく対処すること。分からないままでいると、不安が膨らんだり、逆に期待が大きくなりすぎたりして、過剰な反応や過剰な無視をするようになってしまいます。正しく理解できていれば、実力の一端が見えたときも、真の実力が現れたときも、あらかじめ想定できる範囲で、慌てることはありません。
最近よく話題にのぼる新技術にAIがあります。そして、「AIに仕事が奪われる人とそうでない人」といったことが話題になっています。
私は、AIが普及した時代でも活躍できる人というのは、AI技術を正しく理解できている人だと思っています。AIを正しく理解し、AIを使いこなせる人。このことは、一般化しても同じ答えになります。新技術をものにできるのは、正しく理解し、使いこなせる人。
正しく理解できれば、いたずらに不安になることはありません。
分からないからといって、過剰に反応したり、無視したりせず、まずは、正しく理解することから始めましょう。
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