いまだ誤解されている メンタルに強い個人と組織がもつ特徴
競争優位に立つためには、会社は様々な環境変化の荒波を乗り越えなければならない。
そのため、社員一人一人も意識改革や行動改革を求められる。
その変化に、チームとして組織として一丸となって変化に順応できるよう、柔軟に前向きに取り組むのが、「アクティブメンタル」な組織である。
と前回のコラムでお伝えしました。繰り返しになりますが、社員がイキイキ働
き、業績が上がる組織とは、決してぬるま湯のような居心地よい職場ではない
のです。居心地の悪さが必要なのです。
というのは、そもそも人間は安定を好み、変化をストレスと感じるからです。例えば、昇進や昇格などプラスの出来ごとであっても、実はストレスを感じているのです。
話がややそれますがお付き合いください。「メンタルに強い人は折れない心を持っている人」と思っている方が巷にあふれています。折れないような鋼の心というのでしょうか。ですが、本当の意味で強い心とは、しなやかな心のことを言います。
つまり、何等かのストレスを受け、心が落ち込む、凹むなどの影響を受けても良いのです。それは自然なことでもあります。なので、落ち込んではいけない、凹んではいけないと構える必要は全くありません。
メンタルに強く、しなやかな心を持っている人は、このように自分の心が何らかの影響を受けた時、それを自覚し、早めに対処しようとします。そして、凹んだ気持ちを立て直そうとするのです。この、立ち直る力を持っている人、立ち直るための様々な手段を持っている人。このような人こそが、まさにメンタルに強い人というわけです。
変化というストレスに一度は影響を受けても、順応するために、しだいに立ち直る力を持っている。目指すべきはこのような心なのです。
さて、これを個人ではなく、組織として捉えたらどうなるでしょうか。
業界の変化、環境の変化、働き方の変化など、様々な変化というストレスの中にあり、何等かの影響を受けることを自覚しつつも、早めに対処し、立ち直る力がある組織が、強い組織の定義となります。
そして、この立ち直る力を産みだし、育てるカギとなるのが、その組織の中にいる社員間の人間関係なのです。具体的には、凹んだ時、辛い時、どのように対応すべきかわからない時、サポートし合える関係ということです。
上司に相談しやすい環境なのか
失敗や不安に対して、前向きなアドバイスをもらえるのか
逆に部下や同僚の足をひっぱっていないか、
自分させ良ければと思っていないか
一人ではなく、チームが同じ方向を向き、ストレスに対して互いに協力、支え合いながら立ち向かえるかどうか。そもそも職場内で、仲間をサポートしてあげようという良質な人間関係、心の交流があるのかどうか。
このような、組織が持っている互いにサポートする力というのは、数字で表れることはないため経営者自身も実は見過ごしがちなのです。ですが、逆境にこそ力を発揮します。
しなやかに立ち直る力がある組織こそが強い組織なのです。そして、職場内の良好な人間関係づくり、心の交流づくりは、強い組織づくりにこそ欠かせないものなのです。
さて、御社は職場内に、立ち直る力がありますか。
逆境に強い組織作りをしていますか。
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