その反応は、リスクへの対処ですか、それとも、不安への防御ですか?
長年、自分自身で開発に挑戦してきて、また、今、開発に挑戦する企業のご支援をさせて頂いていて感じることですが、開発しようとする人が必ず一度は考えることがあります。
それは、「上手くいくのだろうか」「できなかったらどうしよう」「失敗したらどうしよう」というものです。
開発ですから当然、失敗の可能性はあります。また、開発のレベル、挑戦のレベルが高ければ高いほど、失敗の可能性は高まります。そのため、開発に挑戦する人の頭には、少なくとも一度は「失敗」の2文字が浮かびます。
ところが、ここで、開発に踏み出せずに挑戦をあきらめる人と、それでも開発に挑戦し見事に成功する人に分かれます。実は、この両者には、どちらに進むかを分ける、ある明確な違いがあります。
それは、「失敗」のとらえ方です。
あきらめたり、踏み出せない人の特徴は、「失敗」を 心 でとらえます。失敗を恐れ、心の中が 不安 で一杯になって、不安に支配されてしまいます。こうなってしまうと、人は、不安から逃れるための防御反応を繰り返すようになります。
その典型例が、できない理由を探すことです。
「コレコレが無いから、できない」とか「コレコレが分からない」とか「コレコレを持っていない」などなど。必死にできない理由を並べます。
なぜ、不安に支配された方ができない理由を探すのか?
それは、自分自身と周囲の人に対して、開発に挑戦しないことを「しかたがないこと」と納得させようとするから。本当は、心の奥底で挑戦したいと思っているにも関わらず・・・
ところが、開発しない、すなわち何もしないということになると、会社の将来の仕事が生まれず、既存事業の衰退とともに会社が衰退していくことになります。そして、残された時間はどんどん減っていきます。不安から逃げても事態が好転することは無く、むしろ、逃げれば逃げるほど、事態は悪化し不安は増大していく結果になります。そして、後から思うことになります。あの時、挑戦しておけば・・・と。
一方、開発に挑戦し成功する人は、「失敗」をどうとらえるのでしょうか?
挑戦する人の特徴は、「失敗」を 頭 でとらえます。失敗をリスクと考え、失敗が生じたときのことを具体的に想定し、対処方法をあらかじめ決めておく。その上で、迷うことなく開発に突き進みます。
もし、あなたが開発に不安を抱いているとしたら、是非、「考えて」ほしいことがあります。それは、「開発に失敗したら、具体的に失うものは何ですか?」ということです。よく考えれば、実は失うものはほとんど無いはずです。
成功すれば、大きく売り上げ増、失敗しても現状維持。投資分を失ったと言われるかもしれませんが、失敗という貴重な経験によって社員は大きく成長します。社員教育と思えば安いものです。もちろん、会社が傾くほどの投資をしてはいけません。それこそリスク管理です。
人も会社も最も成長させるのは、「挑戦」。
挑戦の良いところは、成功しても失敗しても成長できること。
こんなに割が良い投資はありません。
逃げずに、どんどん開発に挑戦しましょう。
もし、不安を感じたら、失うものは何か? リスクは何か? を具体的に想像してみて下さい。リスクにはあらかじめ手を打っておく。そうすれば、安心して取り組むことができます。
失敗が頭をよぎった時、できない理由を考えるのはやめ、どうすればできるか?に思考を集中させましょう。
必ず、突破口が開けるはずです。
あなたの挑戦を応援します。
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