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お金に渋い社長のもとに社員が集まる秘密

SPECIAL

10億ビジネスの経営数値成長戦略コンサルタント

株式会社ノグチ経理相談室

代表取締役 

同族会社の業績を、10億20億事業に成長させる「経営数値」コンサルタント。客数や客単価・生産性などの業績を現す数値と、財務諸表の数値とを統合させることこそ、同族企業の成長の根源であると、「儲かる社長が押さえるべき商売7つの数値の法則」として体系化。頼りになる指導と、評価が高い。

助かりました。方針が定まりました。目的は、会社に利益を出す事ですよね。オーナー一族として協力してやっていけるようになりたいのですからね。

混乱したのは、兄も同じように考えると思いこんでいて、まさかと思って今日どうしても相談したかったんです。やっと落ち着きました。」

「方針の問題で、相談したいので、予定を取ってきていただけますか?」

老舗企業の社長さんから、連絡が入りました。

「先生のスケジュールもあるでしょうが、こちらの予定もあるので…。」

定期訪問したときには、スケジュールどおり業務が進んでいると思われた企業でしたが、突然の連絡に、何事かと質問しようかと考えましたが、止めました。

電話でより、時間がかかっても顔を見て話を聞いた方が良いものです。

会社を訪問すると、社長が堰を切ったように話し出しました。

「兄が、物事をわかっているハズなんですが、急に給与を上げるべきだと言いだして、それも、従業員の前で、ですよ。まったく…。」

「確かに、今期から始めた市場はうまく滑り出しています。それは確かですよ。

でもね、借金して投資しているわけですよ。借金を返してもいないのに、費用を増やしてどうするんだ!と、思うわけです。」

「そりゃ、社員はみんな、給与がたくさん欲しいですよね。社員を鼓舞したいのはわかるけど、売上イコール利益じゃないじゃないですか、わかっているのに、何で、でしょうかね。」

「お金はそんなに簡単に増えるものじゃないでしょう、と言ったら、『お金を増やすのは社長である君の手腕だ。オレは造るのは得意だけど、お金は得意じゃないから社長はおまえに譲ったじゃないか。』と、」

「結局、自分がお金欲しいから、従業員の給与を上げるべきだなんて言い出すんですよ。腕がいいのと稼げるのは違うし、そもそも役割をふまえてくれないと、一族だから取締役になっているだけじゃないですか。」

社長の思いは、売上を上げたい、利益を上げたい、当然です。

それは会社の一番大事な目的です。

しかし、誰しもが、同じ意識で、同じ能力で立ち向かえるわけではありません。

ごく普通の社員は、大半が最小限の仕事量で最大限の給料が欲しいと思うものです。

幹部社員には、同じ意識で、と社長は望むものですが、社長が見ているものと、幹部に見えているものは違う場合があります。

「社長、今期から始めた製品は皆が注目していますよね。

これを、新たな収益モデルとして成功させれば、当社の利益率は上ります。

道半ばであるという社長のお話は、数字を見ている私達はわかりますが、他の方はどうでしょうか?」

社長の兄である取締役は、製造部門の長として、何とか生産性を上げたいと考え、儲かったら給与を上げてやると、社長が言っていると社員を鼓舞したのです。

ただ、給与が上がる目標値を明示しないから、空約束になっています。

「目標を明示しない、それでは、確かに従業員の信頼をえられないですね。

計画表は出来ていていますが、計画表を見ても、社員には理解できません。

目標は営業利益率を10%にする事としました。

毎月、今月の利益率を食堂の壁に貼りだしましょう。」

 

目標を達成しようという意識は、達成可能な目標から出てくるものです。

社員達は、利益率が目標をクリアすれば、自分の利益につながるとわかっています。

目標達を達成すれば、少ない時間の働きで同じ給与がもらえる、もしくは、給与が上がる、いずれか自分達の利益が増すのだとわかっています。

売上を上げるより、取り組みやすいのは、利益率を上げる目標です。

けちな話かもしれませんが、コスト削減に皆が気を遣う会社は、利益を出す会社になります。

それには、全社員が、無駄をしない仲間になることです。

  • コピーに裏紙を使う
  • 昼休みに電気を消す(電力料は減りませんが…)
  • スマホよりもガラケーで

そんなことで、と言われる方もいらっしゃるとおもいます。

コストダウンの意識を常に持っている会社がつぶれない会社です。

 そして社員達は、気付き出します、社長はなぜお金持ちか?慎ましいだけではない、売上を求めている。

給与を上げるためには、利益率アップ。

利益率アップには、もっと売ろう。

 「お兄様は、コストダウンには目を光らせていますね。

ですから、利益率がアップしているはずだと自信があったのではありませんか?

それが、数字で証明できれば、会社に取ってよいことですね。」

会社の評価基準は、

1.手元資金が増えているか

2.利益が増えているか

ご相談の会社も、この2点に照らして製造・販売・給与・人材採用がなされるシステムにしようと事業計画中です。

「そうですよね、経費支払いや給与の基準に利益率を据えると教えてもらったのに、兄貴の言葉に反応してしまって…。

兄には 協力してもらっている、いや、もっと協力してもらおう。」

我が社の儲かる指標は、「お金を生み出す協力体制を造る」目的です。

利益を上げること、お金を尊重することが社員にしみこみます。

お金を尊重する社風とは、コストダウンの意識が徹底している企業です。

社長さん、もっとお金持ちなりたいと思いませんか?

それなら、我が社の儲かる指標を持つ事です。

 

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