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「人時売上を活用しないチェーンが成功できない理由」

SPECIAL

人時売上改善コンサルタント

株式会社 レイブンコンサルティング

代表取締役 

儲かるチェーン店をつくっていくには、時代はいま、「画一化」から「個店力最大化」へと変わっている! 多店舗展開するスケールメリットと、一店一店の魅力を強くして収益力を圧倒的に強くしていく実務とは…。

「先生、会社の方針として、売上も、人時売上も上げるにはどうしたらいいのでしょうか?」

先日、弊社にお見えになった、とあるチェーンの経営者からのご相談です。

―――まずは、優先順位を決めておやりください。そのあとはやってみれば、わかることです。

とハッキリと申し上げました。

どちらを優先させていくかは、企業として決めていかれればいいことですが、売上を上げることと、人時売上を上げることは、やり方が全く異なります。と申し上げております。

「売上さえ、上がれば結果的に、人時売上が上がるのではないか?」という声が聞こえてきそうですが、

―――売上は、どこまで、上げ続けることができますか?とお聞きすると、皆さん「うっ!」と言葉に詰ります。

売上を上げる取り組みは、これまでも、もうチラシや販促POP等でお金をかけてやってきたわけで、これ以上上げることはかなりハードルが高いと言えます。

一方で、業務量を減らし、人時売上を上げる方法であれば、売上現状維持のまま、人時売上は上げることが出来ます。

業務量を減らすことが、未着手の領域であれば、多かれ少なかれ、そこにチャンスを見いだせるということです。

問題は、どこから業務を減らしていくか?ということになりますが、通常業務があるなかで、並行してやろうとしても、店舗任せでは進まない。ということです。

かといって、本部にしてみれば「ただでさえ、通常業務がパンパンにはいっていて、店舗応援にも、入らなければ回わらない状態なのに、どうやるのか?」という、社員の悲痛な叫び声がきこえてきそうです。

簡単に、その流れをお話ししますと、まずは、特定の店舗を設定し、それらにかかる業務を優先して取り組む工程を組んでいきます。

当然、そこには、本部からの応援が無くてはできません。「うちの部署だって忙しいのに・・・」と抵抗勢力化しないように、その調整も含めて注意深く協力を求めていきます。

そのために、社長が皆に協力を求める掛け渡しとして、プロジェクトを組んで進めていくことになります。

このように、その目的、目標を設定し、課題を整理しスタートするわけですが、ここを手短にやって、実務に無駄なく時間を配分していくことになります。

店舗の改装工事を思い浮かべてみてください。最初に店舗と本部それに工事関係業者が集まる、工程会議があります。

商品撤去、什器移動、内装、什器、商品陳列、清掃 etc・・・という順番で、進めるわけで、改装オープンに間に合わせるために、工程一つ一つが遅れないように確認をしていくこととなります。

「業務改革プロジェクトなんでそこまで、決めなくても・・・・」という 声が聞こえてきそうですが、業務改革プロジェクトだからこそやるのです。売場改装ならば、目で確認することができますが、業務改革プロジェクトとなれば、目で確認できるものがありませんから、進めるための資料と手順を明記したものをきちんとつくる。とこから始めることになります。しかし、これだけではありません。そこで、何か不足していた場合は、その都度審議が止まり、そのたびにいらぬストレスが発生します。

皆を招集した、生産性改善のプロジェクトなのに、長時間かかる、といった生産性の低い会議をやってしまっては元も子もないわけです。

ここまで準備してきたのに、その段階でスタートラインにもつけないことにはじめて気づくわけです。

プロジェクトが大好きで、慣れておられる人材が豊富におられる企業であれば、それもいいのでしょう、しかし、そのプロジェクトの成否は、導入部分で、見えるものなのです。

時間が有り余っていて、自前で何でもかんでも、出来ることからやってすすめていかれることもいいと思います。現状、それが全ての取り組みを中途半端に終わらせている起因となってしまっていることに、気づかれない企業もあります。

業務項目の棚卸をやってみると一目瞭然で、これまで売上を上げる為に指示をだしてきた、その業務量の多さにはじめて気づきます。

店舗業務は、増えることはあっても、減ることはありません。

それらを是正するのは、業務改革プロジェクトであります。プロジェクトのアクションプランの一つに「業務を中止する指示を出す」という改善項目があるのは、それを実践する為のものです。

「うちは、普段からムダなことは、どんどんやめるように言ってるんです」という声も聞こえてきそうですが、そう言われる企業に限って、利益にならない様々な指示をだされていた事実に、あとから気づかれます。

理由はとても簡単で、言いにくいことは、誰一人言う人がいないため、決して社長の耳に届くことはない。からです。

それが、わかっておられる経営者は、自らの襟を正すべく、「厳しくご指導いただきたい」とまずプロジェクトの冒頭に、必ずおっしゃられます。

プロジェクトの運営は、こちらで行わせていだきますが、それを自社のものにし、目的を達成することについては、一歩も引くことなく、徹底して取り組んでいただくことが、プロジェクトを成功させる社長の役割となります。

売上を上げるためには、社長として、過去、様々な数え切れない指示を出してこられたのは、成長企業としてむしろ当然のことです。が、利益を生まぬ作業を止める指示も、徹底されていないのもまた事実です。

だからこそ、プロジェクトを機会に、利益の足かせとなっている、業務を洗い出し、それを止める指示をだすことが、その第一歩となるのす。

 

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