時間を豊かに使う感性
経営者ともなれば、1日24時間休み無く脳と体を動かすものだ!・・・と思い込んでませんか? 確かにそうしなくてはならない理由は多々ありますが、果たしてそれを見た皆さんのお子さん達は、素直に「オヤジ、格好いいぜ!」と思ってくれるでしょうか。
こんにちは、茶人・小早川宗護です。私は茶道裏千家の師範として30名の直弟子を指導しつつ、茶人として、最もハイレベルな茶会「茶事」をビジネスとして展開しております。
会社を経営していると、気付けば時間に追われる生活に慣れてしまい、家族と触れあう時間や趣味・教養に費やす時間を失ってしまいます。これは私も過去そう言う時期がありましたし、気持ちや事情は非常に良く解ります。
しかしながら、家族がそれをどの様に見ているのか。特にお子さんは「お父さんの顔って、ここ数年お正月ぐらいしか見てないよね」と言うような感想を持ってしまいがちです。そんなオヤジの背中を、真剣に格好良いと思ってくれるお子さんは、この情報と飽食の時代にあって、極めて少数派。
もちろん時間に追われながらも大邸宅に住み、高級ブランドバッグを振りかざし、高級外車を乗り回しているようであれば、それはそれで一つの格好良さに見える場合もありますが、企業経営者の一体何パーセントがそういった生活を送っていることでしょう。
家族というのは、多くの人にとっての礎(いしずえ)です。家族とふれ合う時間を思い出し、大切にする心の余裕と時間の余裕を持ってみると、不思議と自分の経営を客観的に見直す事が出来ると言うものです。
私は以前、支援先の社長に対し、まるで上司が部下に命令するかのごとく
「3ヶ月後に必ず、10日間の休みを取って下さい。何が何でも、です。それまでに、“社長がいなくても会社が回せる状態”を作って下さい。」
と、極めて厳しい要求を出した事があります。
結果、社長は見事にそれを達成され、私に大きく感謝して下さいました。
「十何年ぶりに、心の余裕を取り戻す事が出来ました。経営と言うのはこう言う事だったんですね、私はずっと現場労働者のままだったんですね。」
それ以来社長は、部下のマネジメントも上手になり、会社の業績が一気に右肩上がりになっていきました。その社長に、時間を豊かに使うと言う感性が芽生えた瞬間だったのです。
時間を豊かに使う事が出来れば、教養を高めることも出来ますし、新しい戦略のヒントを得る時間も生まれます。そうすることで、更に自らの感性を高めることが可能となるのです。
いつまで時間に追われて仕事を続けるのでしょうか? 私にお電話を頂ければ、厳しい要求を遠慮なくお出し申し上げますよ(笑)時間に追われて「うちの親父、ダサいぜ」なんて陰口をたたかれるのは、心外かも知れませんが、客観的評価、すなわち顧客評価が最悪であるのと同じです。
家族を振り返る余裕が無い経営は・・・もう言わずもがな、ですね。
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