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第85号:会議のやり方で大きく差がでる、安定成長する会社の会議とは

SPECIAL

ミッションマーケティングコンサルタント

株式会社サンアスト

代表取締役 

これまで500社以上の支援から編み出した、顧客満足と収益の最大化を、同時に実現していく独自の手法「ミッションマーケティング」の創始者。飲食店、ホテル、住宅関連、サービス業、学習教育企業…など、お客様思考がなかなか利益につながらずに悩む経営者に、収益をもたらし大きな成長を実現させるコンサルタントとして評価が高い。

注文住宅の会社さんの営業会議を見学させていただいた際の ひとコマです。

数人の営業マンが売上目標未達で苦しんでいました。目標未達の営業マンは、その理由を、競合からの価格競争に巻き込まれていることが大きな原因と話しましたが、会議内でその対策について明確な指示が出されることなく、今後の動きについては営業マンに任されて会議は終了しました。これでは営業会議というより、売上報告会です。

会議終了後、社長に「目標が未達であることについて、なぜもっと問題を追求ないのですか」とお聞きすると、売上未達者に問題追求すると営業会議の雰囲気が悪くなり、社員の意見が出なくなるからとの答えが返ってきました。営業会議で、もっと皆から活発な意見を出してもらうために、未達成の者に対して追求をしないようにしているというのです。

このように、本当は目標達成に対してコミットしてもらいたいと思う反面、この人材不足の時代、厳しくして会社の雰囲気が悪くなり、退職者が出てしまっては心配だというのです。こうした状況に対する改善策に頭を悩ませておられる経営者の方を私もよく見てきました。
こうした場合、改善すべき問題点は、目標設定の仕方にある場合が多いです。

営業マンの一人一人に売上目標を設定すると、目標達成できない人に目が向けられ、できない営業マンをどのように育てようかという意識になっていきます。結果、いつも達成できない同じ人が責められて終わってしまうというような会議になり、あまり攻めると退職しかねないからと、数字の報告に終始するような会議になっていくのです。

解決策のひとつとしては、個人目標を設定するのではなく、会社単位やチーム単位での目標設定です。

また設定すべき目標は、売上額(率)、粗利益額(率)だけではなく、「見込集客」「見込客育成」「契約件数」「契約単価」といった、消費者の購買行動のプロセスごとに持っていくことがポイントです。そして、それぞれのプロセス目標とのギャップがどの段階で発生しているのか、どこがボトルネックになっているのか、だからどんな改善策を行うべきかといったように明確に決めて、行動計画を作っていくのです。

営業会議の目的は、スタッフ全員の次の営業会議までの行動計画を明確にすることです。現場の活動の問題点を明確にして、目標達成に向けて最も効果的な活動計画を立案することこそが営業会議の目的なのです。

会議の進め方一つで会社の業績は大きく変わります。的確な目標設定と、その達成に向けての成果の出る行動計画を作る会議をしましょう。

 

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