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職場改革で社長が置き去りにしてはいけない社員の心

SPECIAL

業績を伸ばす、アクティブメンタル体制コンサルタント

株式会社ココティアコンサルティング

代表取締役 

これまで2,500件以上の労働者のメンタルヘルス相談を受け、対応・解決してきたスペシャリスト。独自の「アクティブメンタル」体制構築で、多くの企業を支援する専門コンサルタント。中小企業が業績を上げ、持続的に成長、繁栄していくために必要な、社員が心身共に健康でイキイキ仕事に熱中し、能力を最大限に発揮できる職場環境を作りあげるオリジナルプログラムとして、いま大きな注目を浴びている。

ダイバーシティーによる働く仲間の多様化、そしてワーク・ライフバランスによる働くスタイルの多様化など、今後、労働者を取り巻く環境は大きく変化していきます。現在は、メンタル不調者がいないとしても、今後、この激動の時代を上手く乗り切るには、変化というストレスに強い社員、そして逆境にこそ底力を発揮するチームの存在が不可欠なのです。

変化に強い、つまりメンタルが強い人というのは、決して「心が強い人」ではありません。むしろ、「心が強い」、言い換えると「心が頑な人」は実は変化に対して柔軟に対応することができないのです。よく誤解されているのですが、本当にメンタルに強い人は、「しなやかな心」を持っている人のことを言います。

「しなやかな心」を持った人は、ストレスを受けた時、心は凹みますが、凹んだ状態から戻る力を持っています。この力をレジリエンスと言いますが、レジリエンスは鍛えることが出来るのです。

例えば、仕事でミスをしてしまった時、その点についてはしっかりと反省するものの、長く引きずったりしません。これまで「自分が出来ていたこと」に目を向け積極的に気分を変えたり、上手くいっている人のマネをすることで、同じ過ちを繰り返さないよう学ぶなど、失敗を失敗に終わらせず、何かを得ようとします。

また、「しなやかな心」を持った人は、適切に人に助けてもらおうとします。何でも自分で解決しようと抱え込んだりしません。全てを自分ひとりで背負い込んだり、自分を追い込んだりしません。他者からアドバイスをもらうことで、「もうダメだ」という思い込みから、「なんとかなる」という思考に変わり、その結果、行動も劇的に変わるのです。

「しなやかな心」を持ち、適切に助けを求められる社員がいて、助けを求められた時に、相手に手を差し伸べることができる上司や仲間がいる。そのような組織は、変化にも逆境にも強く、臨機応変に対応できる柔軟な組織であると言えます。

職場を活性化していくにあたり、上記のような「意識改革」が欠かせません。テレワークの導入など、会社に来ないで働くことが可能になりつつ今、よほど意識して取り掛からないと、社員が問題を一人で抱え込み、孤立し、メンタル不調に追い込まれることに気づくのさえ難しくなります。

この「意識改革」を創り上げることが出来るかどうか。それが、メンタル不調の徹底予防でもあり、社員がイキイキ仕事に熱中する「働きがいのある職場づくり」の成功のキモなのです。

この「意識改革」なくして、働きやすい職場を目指して様々な制度を導入したとしても、その制度が必要な社員のみが、有難く利用するだけで終わってしまうということです。大きく、立派な入れ物は出来たけれども、その中にいる人間関係が全く変わらず、ギスギスして不平や不満が蔓延していては、心が働きやすいと感じる職場にはなり得ないのです。

ですが、全ての社員が意識改革できるとも限りません。「変化」や「改革」を好意的に受け止め、実践できる社員を一人でも増やすことから始めてください。まずは社員間交流の機会を増やすなど、比較的抵抗なく、楽しくできる、意識改革の土台作りから始めてください。

また、このような「意識改革」には時間がかかります。ですが、決して諦めないでください。この改革により、自社で働くことに自尊心と喜びを感じる社員が増え、チームとして成果を発揮する組織に変わります。それは将来、必ずや自社の財産となるからです。

御社は、制度づくりだけではなく、社員の意識づくりを行っていますか?

 

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