第81号:学びを生かす経営者と生かせない経営者の違いとは
先日、ある経営者からこんな相談を受けました。
「私は様々な研修を受講してきました。様々な本も読んで学んでいるのですが、なかなか結果に結びつきません。これから何を学べばよいでしょうか」
という質問でした。
そんな経営者の方に、私が逆に質問することは「何のために研修に行くのですか」「何のために本を読むのですか」です。
すると「業績が良くないから」とか「自分が勉強不足だから」というような答えが返ってきます。しかし、その答えの裏には、結局、自分の不安解消のために学んでいることがあります。自分では会社を良くするために学んでいるつもりが、実は自分の不安を解消したいという思いがあるということに、本人も気づいてないのです。
あなたはどうですか。一度、自分の胸に手を当てて考えてみてください。
学びをうまく生かす経営者は自社のビジョンを明確に持っています。
そして、そのビジョンを達成するためには何が足りないのかということをよく理解し、ビジョン達成に向けて不足しているスキルを学びます。
学んでも成果の生まれない経営者は、学ぶことが目的になっています。ですから、人に勧められて研修に行ってみたり、世間で評判の良い本を読んでみたりします。
また、学んだ後にも問題があります。学んだことを落とし込もうと頑張るあまり、現場をブレさせてしまったり、振り回すことにつながったりしていませんか。
世の中には様々なノウハウがありますが、成功の鍵はノウハウにあるのではありません。
成功の鍵は、あなた自身が「どんな目的を持って経営者をしているのか」「どのようなビジョンを持っているのか」、そのビジョン達成のためにどんな問題点があるのかを自分自身が理解しているか、にあります。
あなたは自分の会社の問題点を理解していますか。
自分の会社の問題点が明確であれば、その問題点に対して何を学び、どう改善していくかも明確になります。そして、その学びが現場の問題解決につながり、現場も学びに対してより積極的になっていきます。
まずは自分の会社の経営の目的(ミッション)を明確にすることから始めましょう。
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