ほとんどの後継社長が陥る「財務」の落とし穴
多くの後継社長は、「売上が増えれば、潰れない会社になるはずだ」と考えます。
私がこれまで出会ってきた8割の経営者や、一般的な税理士や公認会計士などの職業会計人は、「売上が増えれば、経営が安定してきて、きっと潰れない会社になるはずだ」と考えます。
しかし、これは、間違いです。
もし、「売上が増えれば潰れない会社になる」という考え方が正しければ、この世に「黒字倒産」というコトバは存在しないはずですし、逆に、売上が減っても潰れていない会社がこの世に存在すること自体、おかしな話になってしまいます。
つまり、潰れる会社と潰れない会社の違いは、売上にないということに気が付かなければなりません。
では、会社が潰れるのは、どうゆう時でしょうか?
売上が減少した時でもなければ、会社が赤字になった時でもありません。答えはたったひとつ、それは、「お金が尽きた時」です。
つまり、会社にお金が無くなってしまった時に、会社は潰れてしまうのです。逆を返せば、どんなことがあっても潰れない会社というのは、どんな事態に陥ろうとも会社にお金が残り続ける、資金不足に陥らない会社なのです。
したがって、社長が真に潰れない会社を目指すのであれば、この「会社にお金を残す能力」を社長自身が身に付けることにあるのです。そして、この「会社にお金を残す能力」こそが、「財務」の実務なのです。
ここで大切なことは、「財務」こそが事業永続のキーポイントであり、社長自らが財務の実務を正しく理解し、実践している会社だけが、5年後、10年後、ひいては100年後も強く永く成功繁栄し続けられるという事実を知ることです。
つまり、「潰れる会社」と「潰れない会社」を分かつ違いは、社長が財務の重要性を知り、財務の実務を社長業で担えているかどうかにかかっているといっても過言ではないのです。
ダイヤモンド財務®コンサルタント
舘野 愛
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