決算賞与の正しい出し方
夏・冬の賞与と違って、決算賞与はちょっと違った出し方をしている企業があります。
それは、業績が良かったら決算賞与を出す、業績が良くなければ決算賞与を出さない、と、決算賞与を出すか出さないかを直前まで発表しないあいまいな決め方をしている企業です。
そのため、3月決算の企業であれば、12月頃に過去の9ヵ月の業績を見て「今年は決算賞与を出せるかもしれない?」と経営者が呟いているとすれば、それは間違った決算賞与の出し方をしていると言えるでしょう。
なぜなら、決算賞与が出るかどうかは社員にまだ知らされていないからです。
仮に毎年の決算賞与を出しているその金額を見れば、あることに気が付くでしょう。
それは例えば、過去の決算賞与の金額は経常利益の20%であったことです。
それであれば、決算賞与は3月になって急に生まれたわけではなく、過去12ケ月間の中で毎月毎月、経常利益の20%が積み上げられていたことになります。
社内で「当社は決算賞与は毎月の経常利益の20%を支給します」と発言すべきなのです。
これが、賞与原資の計算の可視化、オープンです。
これでこの会社は、社員があることに関心を持つことになります。
経常利益が増えれば、全社員の決算賞与が増える。
経常利益が減れば、全社員の決算賞与が減る。
この業績に関心を持つことにより、ますますお客様に満足いただける仕事へと変わっていくのです。
毎月の業績評価会議はそのことがテーマだったはずです。
しかし、社員があまり身を入れて話を聞くことはないでしょう。
それは、結果をどんなに語り合ったとしても、その数字は決まったことであり、変わることはないからです。
それ以上に大事なことは、その結果をもって今月どのように社員が行動していくかです。
それは当然ながら社員が、お客様のために役に立つ、喜んでもらえる行動をとることです。
それを成果の高い社員が教えてくれます。
お客様のために役に立とう、その結果はこの業績が教えてくれる。
そして経常利益が増えて、全社員の賞与原資が増える。
この思考プロセスを導き出すことができるのです。
決算賞与を出すと考えている経営者であれば、どのように決算賞与を計算するかは事業年度のスタートのときに発表することが求められます。
それによって社員がどれほど業績に関心を持つか驚くでしょう。
決算賞与を出す会社は、年度初めにこの計算式を発表することが重要であることを知って頂きたいと思います。
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