生徒の成長責任が問われる環境づくりが事業責任者を育てる
教育スクールビジネスの事業責任者は、収益に対する責任はもちろんですが、生徒の成長に対する責任もあります。
生徒が成長しないスクールが長期間繁栄することは考えられません。
そのためにも、生徒の成長度合いを測るために、成長そのものが見える化されている必要があります。
生徒の成長にこだわるほどスクールは儲かる
事業責任者は、事業を成長させる責任があります。
事業を成長させるには収益が必要です。
教育スクールビジネスの場合、収益は、生徒の成長によってもたらされると考えています。
生徒が成長するスクールは継続率が高く、良い評判が広がり、どんどん生徒が集まるからです。
とはいえ「成長」は目に見えないことも多いため、意図的に生徒の成長度合いが見える環境をスクール内に作る必要があります。
成長度合いが見える化されていないと生徒も自分が成長しているかどうか気付きにくいですし、スクール側もカリキュラムやレッスン方法を容易に改善することができません。
生徒の成長の「見える化」の成功事例
ここで、生徒の成長の見える化に注力し、生徒の成長とスクールの収益を伸ばしている英語塾C社をご紹介します。
この英語塾は、なんとスクール側が試験の費用を100%負担して、英語テスト「TOEFL Junior」を生徒に定期的に受験してもらっています。
外部試験ですから、生徒が負担すべきだと考えるのが一般的かもしれません。
私はどうしてスクール側が試験の費用を負担しているのか、英語塾の代表に尋ねたことがあります。
代表はこう答えました。
「私たちが生徒に提供しているのは、レッスンやテキストそのものではなく、英語力の成長です。生徒の成長に対してお金を頂いているのです。そのため、生徒の成長を測る責任があり、それを見える化して改善していくために、外部試験をスクール負担で生徒に受験してもらっています。」
とおっしゃいました。
この英語塾のコースは1つですが、試験結果によって、個々の生徒に合わせて指導方法やテキストを変えていると言います。
こういったたゆまぬ改善の結果、生徒の英語力が伸びる塾として不動の人気を誇っているのです。
教育スクールビジネスでは、生徒がどんどん成長していけば「もっと勉強すれば、もっと成長できる!」とスクールへの信頼が高まり、継続率が上がります。
周りの友人や家族にも自然に話したくなるので、紹介も増えていきます。
継続率と紹介数が伸びれば伸びるほど、スクールの収益が伸びていきます。
逆に、どれだけ広告をかけて新規の生徒を集めても、スクールに入会後、成長実感が得られなければ、多くの生徒が最初の数ヶ月で退会してしまうでしょう。
英語塾C社のように成長を測る試験を導入すれば、生徒が成長しているかどうかが分かります。
生徒の成長を見える化せずに曖昧にしておくと、事業責任者は、生徒の成長責任を追及されることはないかもしれませんが、長期的に見るとスクールの衰退を招くはずです。
なぜなら、誰も生徒の成長にフォーカスできないからです。
あえて生徒の成長を見える化する環境を作ることで、事業責任者がカリキュラムやレッスンの改善を行うようになり、経営者が現場を離れても、生徒が成長する人気スクールへと成長させていくことができるようになります。
3つの注目ポイント
- 事業責任者は、スクールの収益と生徒の成長の両方に責任がある
- 生徒の成長を「見える化」しないと改善できない
- 生徒が成長するほど、継続率と紹介数が伸びる
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