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第76号:業績不振の時ほど知っておくべき!なぜ目先の売上を追いかけてはダメなのか

SPECIAL

ミッションマーケティングコンサルタント

株式会社サンアスト

代表取締役 

これまで500社以上の支援から編み出した、顧客満足と収益の最大化を、同時に実現していく独自の手法「ミッションマーケティング」の創始者。飲食店、ホテル、住宅関連、サービス業、学習教育企業…など、お客様思考がなかなか利益につながらずに悩む経営者に、収益をもたらし大きな成長を実現させるコンサルタントとして評価が高い。

コンサルタントという仕事の性質上、業績不振になって相談に来られるクライアントさんが多くいらっしゃいます。正直、もっと早く相談に来てくれていたら被害を最小限に食い止めることができたのに、と思うことはよくあります。

景気の悪化などで業績が低下し始めた時、あなたならどのように対応しますか?
例えば、飲食業の方ですと多い答えは、広告活動をおこない、新規客を増やすというものです。多くのお店が新規客獲得のためにディスカウント広告を出しながら新規客の獲得に一生懸命になるのです。実際に景気が悪くなれば広告でお客様の奪い合いが始まり、それにより客数も減少していきます。
ほかには、既存客の客単価を上げるという答えも多いです。売上目標達成のために既存客に追加オーダーをしてもらえるよう、案内をしていくのです。

こうした活動は、目先の売上に走る、危険な行動です。
なぜ目先の売上げに走ることが悪いのでしょうか。それについてお話しします。

お店の業績を安定的に成長させてくために最も重要なのは、優良客を固定化していくことです。

ディスカウント広告で新規客の獲得に走ると割引が目当てのお客様が増えます。そうしたお客様は、そもそも固定化しにくく、良質とは言い難いお客様で、客層が徐々に悪くなっていきます。客層が悪くなれば、もともと来ていただいていた良いお客様はそのお店での居心地が次第に悪くなっていき、優良顧客が離れていくのです。
既存客への客単価アップの行動はどうでしょうか。これは、来店頻度が下がってしまったり、失客につながってしまうというリスクを抱えています。

このような目先の売上を追いかけるだけの活動が長続けば、結果、良質な顧客が離れてしまうのです。これはお店にとって最も怖いことです。

それでは業績不振の時には、どうすればよいのか。
もう一度、振り返ってみてください。先に述べたように、景気の低下が起こる時は多くの店が目先の売上獲得に走り、良質な顧客を失う時です。すなわち良質な顧客が動く時です。その良質な顧客というのは、クーポン広告で動くようなお客様ではありません。口コミや紹介など、お店の評判を聞いて動く人たちです。

つまり、何が必要かというと、良質な既存顧客の満足度を高める活動、そしてその既存顧客からの口コミや紹介を促進する活動です。それが良質な顧客を連れてきてくれるのです。

良質なお客様の存在こそがお店のブランド力を上げ、さらに良質な顧客を引き寄せてくれるのです。

 

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