第75号:店舗展開に成功する会社と、失敗する会社の違いとは
数多くの飲食店を指導してきた中、店舗展開に成功する企業と失敗する企業には大きな習慣の違いがあることが見えてきました。
店舗展開に失敗する企業は、常に売上の拡大を第一に考え、売上を上げるための活動を重視しています。
例えば、他店で人気メニューがあればそれを次々導入してみたり、新しく流行の業態があればそれを取り入れてみたりします。世相に合わせて様々な努力をしているのかもしれませんが、それを続けると商品も業態もどんどん増え続けます。そして気がついてみれば経営がとても複雑になり、運営が難しくなっているのです。そうなれば、当たり前のことすらできない集団になってしまい、顧客も離れ、さらに売上の確保が難しくなります。店長さんの仕事はオーバーワークになり、離職者も増えてくるというパターンです。そんな経営をたくさん見てきました。
一方、店舗展開に成功する企業は、成長する毎に業態をよりシンプルにし、管理しやすくしていきます。
メニュー数を減らし厨房のオペレーションをシンプルにしたり、厨房の機械化を強化して、誰でも調理ができるようにしたりしています。少しでも業務をシンプルにして、サービスの再現性を強化しています。
店舗展開を成功させるために、再現性を強化することはとても重要です。
再現性とは、いつ誰がやっても同じサービスができることや、同じ結果が出せることです。
すなわち、店舗展開の成功は、店舗ごとの売上を追求していくことの延長線上にあるわけではないのです。再現性を高めていくための仕組み作りをしなければ、いつまでたっても店舗展開の成功はありえません。
店舗展開をお考えの経営者の皆さんは、今までの経営スタイルをもう一度振り返ってみてください。あなたのお店の運営はシンプルになっていますか。それとも複雑な方向に進んでいますか。
運営が複雑になっている店舗は、今すぐシンプルに改善していくことをおすすめします。
そのためにも店舗のミッションを持つことが重要です。
ミッションを持つことは店舗をシンプルにする第一歩になるのです。
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