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第46話 社長の仕事は「社員とつながっているか」常に検証すること。

SPECIAL

プラチナ社員づくりコンサルタント

株式会社園田コンサルティング

代表取締役 

労使交渉1千回以上の実績から、社長と社員の夢を一体化する仕組みを体系化、「プラチナ社員づくり」コンサルティングを行う注目のコンサルタント。ブラック社員をつくらず、社長の夢に共感して一緒に働いてくれる社員を独自の対話方式で生み出す仕組みづくりは、人手を多く活用する企業から熱い支持が集まる。

「ソノダさん、コレ、ストンと腹に落ちるね!何で今までこうした資料を作れなかったかな・・・・。」「社員から色々と文句を言われ続けてきたんだけど、”社員が何がわからないかが、わからなかった”んだよね・・・。」「コレで社員が納得いく事業計画説明会が開催できそうだよ!」顧問先の社長の言葉です。

この会社は、親会社の事業の拡大に伴い、親会社だけでは対応が困難になり、グループ機能の一部を担う子会社として設立されました。そして、ここ数年、当該グループ会社の社員から、「グループにおける当社の役割は何か?」、「私たちはこの会社で何を期待されているのか?」、「親会社は私たちの仕事をしっかり評価していないのではないか?」という声が挙がるようになりました。しかし、上述のとおり、社長としては、何をどう答えれば良いかわからないまま無為無策の時間だけが過ぎ、労働条件の改善や雇用確保を争点とする労使紛争にも発展しかねない状況に陥りかけて、弊社に相談があったのです。

中小企業の社長が、社員に対して社長の想い(経営ビジョン・計画)を説明するときに、「社長と一緒にやっていこう!」と、社員が納得いくように伝えられない理由はいくつかあります。それは、1.実は、当の社長自身も、経営ビジョンや計画が描ききれていない(腹に落ちてない)、2.社員の関心事を把握できないため、説明するポイントがずれている(俺はちゃんと説明しているのに・・・という社長の自己満足に終わっている)、3.表現方法を知らない・技術がない(内容は良く練られているんだが、説明がつまらない、難しく感じる)というものです。

いずれの場合でも、社員は、経営ビジョン・計画について、社長から明確かつ納得いく説明を受けられないまま放置されるわけですから、社長や上司に対する信頼感は決して醸成されません。加えて、”この会社で働く意義(社長についていくことで自分自身の目標や夢が達成できるという確信)”も持てません。

理由の裏返しになりますが、社長の想いを社員に説明する際に重要なことは、1.社長自らが経営ビジョン・計画を腹に落とし込んでいる、2.経営ビジョン・計画と社員の夢や目標が摺り合わされ、つながっている、最後に、説明する方法・技術が工夫されている(説明会の最中に社員を寝かせない!)ということです。

前回のコラム(NO.45 社長の仕事は「つなげる」こと)にも書きましたが、中小企業の事業が成長発展するためには、「この会社で働くことが、社員自身の夢の実現にもつながる」と社員が実感することが肝要なのです。そうすることで、社長の想いが社員自身の夢となり、社員が自律的かつ機動的に課題を解決する風土が醸成され、そこから他社がなかなか真似できない競争力が生まれ、会社の成長・発展につながっていくのです。

ですから、社長は、”社長の想いと社員の夢や目標が、摺り合わされて、つながっているか”に、常に目を配ることが大切なのです。経営計画の説明を皮切りに、人事面談、定例会議・・・様々な場面において。

例えば、”売上を2倍に増やす”という経営計画が、”社員の夢の実現”という視点ではどういう意義を持つのか、どういう風に双方がつながっているのか、社員に説明する場面を想像してみてください。

「売上を2倍にするために、海外マーケットで事業を拡充したいんだ。そこで海外企業との提携を活用しようと思う。Aさんには、提携先との交渉準備業務をお願いしたい。そのために語学研修にも行ってもらおうと思う。先日の面談で、将来は英語や中国語を活かす部署で働きたいと言ってたね。この経営計画の実現を通じて、Aさんの夢の実現にも貢献したいと思う。わかりやすいように別添の図を作って見たんだけど・・・。何か腑に落ちない点があるとすればどんな点?」

ここまで丁寧に説明されて、社長に無視されている、この会社で働く意義はないと思う社員は、何人いるでしょうか。

経営ビジョンと社員の夢をつなげて、事業の成長発展につなげる。これこそが、社長にしかできない仕事ではないでしょうか。

 

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