評価を1年間で4回実施する理由
成長シートを作り社員の評価を始めた当初は、
- 本人と上司のギャップ
- 上司と経営者のギャップ
- 上司間の評価の甘辛
この大きなギャップに悩まされます。
このままでは組織運営は思うように進まないのは当然のことです。
ところが、成長支援会議を4回やり、その度ごとに成長シートをもとにした評価のフィードバックを行うと、当初の3つの問題がすべて解決してしまいます。
このときから、初めて組織運営が実質的に行われると考えなければなりません。
このような問題が解決できた組織では、常に上司と部下の評価が一致しているため、いつでも部下は上司に自分の成長を確認することが出来ます。
成長シートに書いてある、重要業務は成長したのか。
知識・技術は成長したのか。
勤務態度は成長したのか。
毎日のように、その確認をすることができるようになります。
この好ましい状態になってくると、経営者は1つの考えが頭に浮かびます。
それは、年4回やっていた評価、そして成長支援会議、評価のフィードバックを、年2回、半年に1回に回数を減らしたいということです。
もちろんこの状態になったら、年4回であった評価が年2回になっても、一切問題はないといえるでしょう。
しかし、この2回にしたいという経営者の次の相談では、全く違った結果になります。
「やはり評価は年に4回、3か月に1回やります」
どうしてこの経営者は6か月に1回にしなかったのか。
それには大きな理由があります。
日本のどの企業でも、上司が部下に「フィードバックをする」と言って、部下が嬉しい顔をすることはまずないでしょう。
ところが社員の成長を確認するこのフィードバックは、すべての社員の成長を褒めることになります。
特に、組織原則2:6:2の下の2割の社員がこのフィードバックを年2回ではなく、年4回やってほしいと言ってくるのです。
評価をフィードバックすることによって、その会社の中にいたやる気を落とした社員は全員そのタイミングで元気が出ます。
それは、小さな成長も成長として認めてもらえるからです。
その2割の社員の申し出を聞いたとき、経営者は「それなら年4回やろう」と決意することになります。
もともとこのフィードバックは、マネジメントアクションです。
社員のモチベーションを上げることは上司の仕事であることを疑う人はいません。
その評価のフィードバックによってすべての社員のモチベーションを確実に上げることが出来たら、それは年2回よりも4回の方が有効であることは誰の目にも明らかでしょう。
だから、6か月に1回の評価にしなかったのです。評価のフィードバックをやった会社は、同様に気がつきます。
この評価のフィードバックが、いかに社員の元気を取り戻すことが出来るか。
そう考えた方は、半年に1回ではなく、3か月に1回のまま継続してもらいたいと思います。
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