リテンション(従業員定着)施策と多店舗展開
人不足はますます厳しくなってきます。そんな中、各社従業員の働き方の見直しに本格的に取り組み始めています。労働環境の整備が従業員の定着に大きく影響することは色々な調査でも取り上げられています。
ますます、働く人の流動化が進むと言われています。
2011年4月調べ ですがフードサービス 1年以内離職率 24.7%(全産業14.3%) 2年以内 39.6%(23.4%) 3年以内52.3%(32.4%) フードサービス業の離職率というこの数字を見て流動化が高いと見るか、まだまだ進むべきと見るか。全産業との比較では非常に高いものがあります。
これは、働く人の意識の変化があります。それと同時に企業側の意識も大きく変化しているようです。終身雇用の終わりだとメディアでも取り上がられ、働く側も企業側もそのことを前提で考えるようになってきているようです。
一方で、離職率の低い会社、要は従業員が辞めない会社も片方で多く存在しています。
2013年の新卒者の離職調査ですが3年後調査でなんと118社が離職者『0』なんです。
採用人数の多い順から順位をつけると 一位は中国電力 2位は塩野義製薬 3位は沢井製薬と続きます。任天堂、ANAも入っているようです。
離職率が高い会社と、低い会社の取り組みの違いは何があるでしょうか。
調査ではこんなことを指摘しています。
一つは、有給休暇が取りやすいかが挙げられます。新入社員ですぐに多くの休みを取ることは少ないでしょうが、先輩の姿を見ています。育児休暇等でスムーズに休暇が取れているかしっかり見ています。そして最近は親の介護のために休暇を取る人も増えています。若い従業員は先輩たちの姿を見ています。そして自分の将来に不安を感じるようです。
二つ目は、働き方の柔軟性です。フレックス制や在宅勤務。サテライト勤務などの柔軟な働き方をとっている企業は働き方が激務であっても離職率は低いと言われています。
社員のスキルアップのために資格取得の支援、社内コンペの導入、社内ベンチャーを創ったり、若手が積極的に活躍できる場所を提供していくことが従業委員の定着率をあげることに繋がっているようです。
社員研修等従業員のスキルアップのための制度を作り、社員がより本気で成果を出すことに取り組む環境を整備しています。
三つ目は評価制度でしょうか。しっかりと成果を出したことを評価する仕組み、その評価制度も見直しを行い、働きがいに繋がっているか検証しています。
そして、働く環境を整備することを常に行っていく姿勢です。その環境整備には制度を整備することが大事だということがわかります。
特に飲食店などチェーン店などアルバイトさんも多い職場では「働く職場のルール」の整備が求められます。全員がしっかりと守り気持ちよく仕事ができる環境を作りたいものです。
離職率を下げるために企業が取り組むのに大きな三つのカテゴリーで捉え、整備をしていく必要があります。私がセミナーで取り上げている内容です。
それは、
『個々人が能力を発揮し、成長できる仕組』
『皆なで頑張れる文化の醸成』
『安全に働くことのできる環境整備』です。
離職率の低下は、会社にとっても求人コストや教育コストの削減につながるだけでなく、会社の成長にとっても重要なことです。離職のコストは新たな求人、教育コストも加味すると非常に大きなコストであることを認識すべきでしょう。
またそれをなす鍵は、社員にとっていかに働きやすい環境を提供することができるかということになります。
ブラック企業などという言葉が定着してしまった世の中ですが、会社の意識を変えて企業が努力すれば、離職率の改善は可能です。
健全な環境を整えるために、一度社員の声に耳を傾け、社員がのびのび働いてさらに成長できる会社作りを一度見直してみてはいかがでしょうか?
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