なぜ一貫性のある店は繁盛するのか?
人財育成をしていくにあたり、お互いの信頼関係を構築していくのがまずは必要となってきます。
信頼関係を構築するためには、有言実行、ルール遵守を徹底し、さらにそこに“一貫性”が加わります。
一貫性とは、その人の考えや行動に自身が持つ価値観の軸が貫かれていることです。
そのため、考えや行動に矛盾がないことを意味します。
人が持っている価値観の多くは自分自身の経験が主だった要素となりますが、他にも親兄弟や学校の先生、同級生や先輩後輩、社会人になってからは同僚や上司などの考え方や行動からの影響もあるでしょう。
その人自身の言っていることや、やっていることに一貫性が無ければ、信頼関係を築くのは容易ではありません。
「あれ、この間はこれを優先してやっといてくれと言われたんだけど…今日は全然話が違う…」
「上司や部下に対しての態度や言葉遣いが人によってまったく違う…」
良くある風景だと思いますが、こういう小さな積み重ねがお互いの溝を深めます。
また、一貫性があることと頑固一徹なのはまったく違うことであり、勘違いをしないようにしなければなりません。
頑固一徹なのは、単に自分の意見に固執することで、他人の意見を取り入れようとしない態度です。
誰でもそうですが、年齢を重ね、経験が多くなってくると、自分の価値観が絶対であると思い込みがちになります。
そうなると他人の意見が素直に聞き入れられず、自分の意見を押し通すようになります。
この状況が続けば、周りからは何の意見も出なくなるようになり、組織として硬直化します。
人財育成において、もっともしてはならないことの一つですが、ご存知のように実際問題としてこのような事例は枚挙にいとまがありません。
信頼関係に必要な一貫性とは、自分の浅い経験のみから得た価値観の押し売りではなく、先述したようにあらゆることから吸収した柔軟性のある価値観の体系であり、常に新陳代謝を繰り返すことでより強固な、より有用性の高いものとなるのです。
一貫性とは、変えないことではありません。
時代の流れは速く、物事の変遷のスピードはどんどん上がってきています。
その中で社会の価値観も変わってきています。
絶対の価値というものはなく、その時々により変化していくものです。
変えるべき時は変えないと、単なる頑固おやじになります。
一見、一貫性と矛盾するような「朝令暮改」や「君子豹変」をしていくべき時も必ずあります。
その時に一貫性を損なわないような、深い意味での価値観を作っておく必要があるのです。
店舗でいえばそれが「店舗理念」になります。
店舗理念は組織の一貫性をつくります。
一貫性とは、一人だけが持っていても組織では意味がありません。
あの人とあの人でいう事が違う…という状況はいくらでもあります。
特に仕事の全体像や目的を知らない新人は混乱します。
いらぬ混乱を招いているのは自分たちだと気づいていない上司、先輩スタッフが多いのです。
店舗のベクトルを目指す目的に集中させることが出来るのは、組織に一貫性をもたせる「店舗理念」です。
店舗は開発、生産、販売という、一つの企業としての機能を担っています。
とすれば店舗一つ一つにも企業理念と同じく店舗理念が必要です。
店舗は必ず店舗理念を作らなければならないのです。
皆さんの会社では店舗理念をつくっていますか?
店舗理念の絶大な効果をご存知ですか?
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