経営者の納得する退職金を計算する方法
日本の退職金の一般的な計算方法は、基本給に勤続年数を掛けて計算する方法です。
多くの会社がその計算式を採用しているため、それがベストと考えている経営者は多いでしょう。ところが、実際に退職金を計算した経営者から相談があります。その退職金の金額に納得できないという相談です。
「基本給×勤続年数」の場合の、この基本給に経営者の納得できない金額が入っている場合があります。いわゆる賃金の払い過ぎの金額がある場合です。
払い過ぎている基本給をベースに計算するために、退職金も払い過ぎていると気がつくのです。これは、受け取る社員にとっても残念なことと言わざるを得ません。
もともと基本給自体は経営者が決めたものであり、多くの場合職能資格制度を導入していれば、その後、業績と関係なしに勝手に賃金が増えていくことになっています。
経営者も不思議なことに、おかしいと思えばそこでストップしなければならないのですが、それを当初は不思議に思わずにそのことを続けていき、最終最後に大きな問題になるのです。
この問題を解決しなければなりません。
もう1つ問題があります。それは定年退職する月の基本給がベースになっていますが、社員の組織に対する貢献度には違いがあります。最短で昇格する社員、標準で昇格する社員、ゆっくりと昇格していく社員、昇格のスピードは社員によって様々です。それはそれぞれ社員の成長があり、それで決して問題はありません。
ところが、最短と標準とゆっくり成長する社員の組織に対する貢献度は、当然のことながら違います。早く管理職層に行った社員と、標準で管理職層に行った社員と、ゆっくり管理職層に行った社員では、まったくその貢献度に対しての経営者の思いは違います。
退職金は論功行賞的な意味があるとすれば、当然そのことも考える必要があるでしょう。しかし、それとはまったく関係なしに、退職するその日の基本給がベースであれば、納得できないとさらに思うのは不思議ではありません。
これを解決するためには成長等級が社員の納得する形で決まっているとすれば、その成長等級に合わせて退職金を計算することです。
成長等級をベースにしたポイント制で退職金を計算することです。これによって、成長等級の何等級に何年いたかということをベースに計算すれば、その貢献度合いが即退職金の計算に反映されます。この計算式であれば、納得できないという経営者は1人もいません。
退職金は今までの勤務に対して受け取るものであれば、渡す経営者も受け取る社員も、相互に納得した形で計算をしたいものです。
一度、今ある退職金規定があれば見直しをしてもらいたいと思います。
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