知的財産をブランディングに活かす
「後藤さん、当社にとってブランディングが必要であることがやっとわかってきました。」
これは、昨日打ち合わせをした会社の社長がおっしゃっていた言葉の一部です。
その会社は先代から続いている加工技術を活かして、顧客のニーズに対応する製品開発を行っている会社ですが、今までその会社が開発した製品であるにもかかわらず、付されるブランドは納入先の会社であり、自社がなかなか表に出ない状態でした。
つい最近まではそれが当たり前と社長は考えていたようですが、社員のモチベーションや今後の会社の将来をハタと考えるうちに、それは当たり前ではなく、自社開発製品があるならそれも活用してブランディングをしなければならないことに気付いたとのことでした。
私からは、今後も知財を活用してその会社に貢献するので、いつでも相談に乗る旨約束しました。
中小の製造業が「自社にはブランディングが必要」と考えるケースはまだまだ少ない状態です。特に、大手企業から一定の受注がある下請け企業はブランディングをしなくても勝手に製品が売れるのでわざわざそんな苦労はしなくてもよいからです。
しかし、顧客の抱える課題を把握してその解決策を製品に具現化する「提案型企業」においてはブランディングは生命線であるといっても過言ではありません。
ブランディングツールの一つに知的財産があります。ブランディングが成功するための要素は「人(経営者)」「モノ(商品)」「ストーリー」「他人(社)のブランドに乗っかる」という4つがありますが、そのうちモノの価値を高め、ブランディングに活かすためには知的財産が必要不可欠です。知的財産によってそのモノの価値に裏打ちがされ、オリジナリティが高まり、ブランディングに活かせるのです。
皆さんの会社で「ブランディング」は果たして必要か?
必要な場合、それに知的財産が使えるか?
非常に重要な課題です。考えてみてください。
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