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カウンセラーのための「価格設定で失敗しない」思考法

SPECIAL

開業カウンセラーコンサルタント

有限会社ライフビジョン

代表 

開業カウンセラーに特化して指導する、専門コンサルタント。自らカウンセラービジネスを立ち上げ、軌道に乗せた経緯から、カウンセラーとして独立、活躍していくために最も重要なビジネス的視点と実務アドバイスを惜しみなく提供。稼げないカウンセラーが多い中、救世主的存在。

「もっとカウンセリング料金を安くしたほうがいいのだろうか・・・」

安定してカウンセリングの予約が取れていないとき、不安や焦りから値下げする人がいます。

値下げしても予約が全く増えないケースもありますが、上手くいけば予約が増えるかもしれません。 

仮に、値下げして予約数が増えたとします。単純に考えて、料金は今までの半額にして、予約数が2倍に増えたとしたら、どうでしょうか。

お客様が2倍になったので、当然忙しくなるでしょう。でも、肝心の売上は以前と変わらないということになります。忙しいだけで全く儲けは変わらないということです。

あまり意味がないどころか、次の戦略を考える暇がなくなってしまうので、値下げはマイナス面の方が大きいといくことになります。

ただし、「カウンセリング経験を積んでおきたい」という明確な目的がある場合は、一時的に値下げるのは全く問題ありません。ちゃんと自分で意図するものがあればいいのですが、何の考えもなしに値下げするのは非常にマズイのです。

さて、値下げという選択をするのではないのであれば、一体どうすればいいのでしょうか?

実は以前私は足裏マッサージ店を経営していました。厳密には業界が違うのですが、よく似た業界ですので、とても参考になると思います。

むしろ、マーケティングセンスを磨く上では、他業種の事例をカウンセラー業界に当てはめて応用するのは、とても大切なことです。

私が足裏マッサージ店をしていたころは、ちょうど大手がマッサージ業界に参入してきた時期で、一気に価格破壊が起こったのです。

大手は安い料金で勝負してきます。街のマッサージ屋さんもそれに対抗すべく、大手の料金に合わせて、一気に半額にするようになったのです。

その結果、忙しいだけで全然売上が上がらない状態になりました。閉店に追い込まれる店舗も多数出たのです。

そんな状況の中、私のマッサージ店はどうしたのか?

私のお店は、値下げとは逆の戦略を取りました。

値上げしたのです。

正確には、大手が参入して全国的に価格破壊が起こる前に対策を練り、値上げしていました。

マーケティングコンサルタントのダン・ケネディの戦略で「価格を下げるのではなく、価格を上げよ」というものがあります。

もっと言えば、「値下げしてつぶれる企業はあっても、値上げしてつぶれる企業はない」というのです。

もちろん、ただ単に価格を上げるだけでは、お客様は見向きもしてくれません。

でも、お客様に提供するサービスに対して価値を感じてくれたら、ちゃんとお客様はきてくれるのです。

当時、どうやって価値を高めたのか?

例えば、60分〇円と打ち出すだけだと、単純に他店と価格を比べられるだけです。

ですので、私のお店は「冷え性改善のお店」として打ち出したのです。お客様としたら、マッサージ屋さんという認識ではなくなるので、大手のマッサージ店と比べられなくなったのです。

大手は「薄利多売」の戦略をとってきます。価格を下げて、大量のアルバイトを用意して、多くのお客様を取り込んでいきます。

大手の戦略と同じ路線で戦ってしまうと、勝ち目はありません。もし、生き残れたとしても、忙しい割に儲けが出ないので、身体は相当悲鳴を上げるはずです。長期的にはやっていけません。

そこで小規模のお店は、《大手が絶対できない戦略をとる》必要があるのです。

でもここで注意が必要です。ただ単に「冷え性を改善します」といっただけでは、お金を支払ってまで施術を受けたいとお客様は思ってくれません。

そこでお客様の教育が重要になるのです。

冷えを放っておくことで、重い病気につながる可能性がある。不妊につながる可能性がある。

あるいは、夜も眠れないほどの辛い症状があるのは、実は冷えが原因である。

このように放っておけない痛みまで掘り下げて、教えていくのです。

そして、その痛みを解決できるメニューを作っていくわけです。このように考えていくと、価格は下げずに、むしろ逆に上げても全く問題ないのです。

今回の要点です。

価格設定に迷う人はたくさんいるでしょう。でも、価格だけに囚われないことが肝心です。

いかにお客様が感じる価値を高めていくかが勝負になります。そして、その価値をお客様にとって、わかりやすく示していくかが大切になります。

そのためには、放っておけない深い痛みまで掘り下げていきます。深い痛みに共感し、痛みを解決するものを提供していきましょう。

 

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