「商談」を掘り起こす仕組みを作る
前回のコラムで、心の折れやすい若者でも「商談」を掘り起こす仕組みを作る事が大切…というお話をしました。
「そんなことは分かっている」「どうすれば良いのか分からないから頭を抱えているんだ」というお声が聞かれそうなので、今回は、仕組みの中核となるポイントをお伝えします。
一言で言うと「ゲーム化」するという事です。
テレアポ、飛込みが、なぜ心が折れるのか…というと、それは「人格否定」をされたと錯覚を起こすためです。
考えてみればアタリマエですが、誰もあなたを人格否定なんてしていません。
しかし、立て続けに「門前払い」をされると、著しく能力が劣った人間なのかも…と錯覚してしまうものなのです。
また、結果が出なければ上司や仲間からも白い目で見られる恐怖がつきまといます。
人間にとって、極めて強い恐怖感を覚えるのは存在否定です。
トワイライトゾーンという映画で「無視刑」というものがありましたが、人間は無視されると精神異常をきたすのです。
これは、心理学的な側面からみればアタリマエの話です。
だからこそ、人格否定にならないような仕組みづくりが必要になるです。
具体的には、「対人能力」に出来る限り頼らない成否要素をKPI(重要業績評価指標)に設定して、その成功率を継続的に計測していき、数字の上がった下がったで成功度合いを図るようなカルチャーを組織に定着化していくことがポイントです。
例えば…テレアポの前に、「私と会いたくなるような手紙」を出し、手紙を届いたか否かの確認電話だけする。
すると「この手紙」の善し悪しが、成否に強い影響を与えますから、対人能力の要素はグッと下がります。
相手からしても、いきなりベラベラと電話で喋られても迷惑です。
迷惑ですから、営業マンも伝えたい事の半分も話せないケースが9割を超えるはずです。
しかし、手紙ながら、伝えたいことを50%以上伝えることはかなりの確率で上がっていきます。
成功率もあがり、メンタルも維持される。
「手紙」を改善すれば、さらに成功率もあがる。
この手紙の成功率は、32%だった。
この手紙の成功率は、67%にもなった!
と、改善、改善をゲーム化することで、ノウハウが言語化されていきますから、組織にとっても一石二鳥です。
テレアポひとつにとっても、トークをパターン化して「トークスクリプト」を作成して、このスクリプトの成功率は何%だった…などと、とにかく定量的に計測できるカタチにして、改善を続けられる仕組みをつくることが大事なのです。
このようにKPIで、営業活動を可視化する「仕組み」が出来れば結果だけを見て一喜一憂することがなくなるのです。
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