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長期的に成長を考えてもらう方法

SPECIAL

人事制度コンサルタント

株式会社ENTOENTO

代表取締役 

会社を成長させる人事制度づくりで、700社以上の指導実績を誇る日本屈指のコンサルタント。日本の過去50年間の人事制度のつくり方とは異なり、経営者の評価と賃金の決め方を可視化してつくる画期的な人事制度は経営者から大きな支持を得ている。

最近の経営者の相談の一つに、新卒社員は長期で物事を考えない傾向が強くなったという嘆きがあります。

せいぜい考えても2・3年、そんなケースが増えてきているようです。

そのため、石の上にも3年というのは遥か昔の話で、何か問題にあたるとすぐにくじけたり折れてしまう傾向があるようです。

「こんな社員にもっと長きにわたって自分の成長を考えさせる方法はありませんか?」と尋ねられることがあります。

その方法は決して難しくありません。

ただし、前提として「標準ステップアップ基準」が設計されていることです。

一般職層から中堅職層・管理職層と標準でどのくらいの年数でステップアップ
していくのか、いわゆる昇格していくのか。入社後約40年間で2回しかステップアップしないわけではありません。

社員は小さな成長を積み重ねて成長していきます。そのために成長等級を設計します。

成長点数で仮に40点取れたら2等級、60点取れたら次の3等級、80点取れたら次の4等級。

それもただ単に点数が取れればいいわけではなく、40点の点数を2年間、60点の点数を2年間、80点の点数を3年間取れて、そして4等級、つまり一般職から中堅職に卒業する。

このように1等級から9等級までの成長の基準を作成して社員に示せば、社員は今の会社での40年間の成長を考えることになります。

まずは一般・中堅・管理職をどの位の年数でステップアップするか。

最終的なゴールである9等級を意識したうえで、小さな階段1・2・3等級をどう上っていくのか、この成長を考えるようになります。

つまり、この会社での40年間の長期の成長を考えることになります。それは自分の固有の人生を獲得するための成長でもあります。

今現状で様々な仕事をし、悩み、苦しみ、問題を解決しながら最終ゴールを意識する。そのことによって、社員は長期で成長を考えるようになります。

つまり、自分の人生の成功を考えながら、今の仕事を務めることになります。最終ゴールが見えている社員だけが、現状の様々な発生する問題の意味が分かります。

全ては自分の成長のために発生していることに気がついた社員は、問題から逃げること無く、その問題に取り組み、そしてその分だけ成長を重ねていくでしょう。

その長期的な発想をもってもらうためにも、標準昇格年数と点数を明らかにしたステップアップ基準の可視化が必要でしょう。

その可視化をしたときの社員の長期的に考える変化に気がついてください。

全ての社員は、自分の人生を素晴らしくあれ、と願っています。一度全社員にその人生の設計を立ててもらっていただければと思います。


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