これからの時代は全産業サービス産業化する
日本の産業は大きく分けて第一次産業の農林水産業、第二次産業の工業、第三次産業のサービス産業に分けられます。
私は小学校の頃は第一次産業が10%、第二次産業が50%、第三次産業が40%と習いました。
今から約40年前のことです。
今では、産業構造が大きき変わり、第三次産業が75%を超える日本の産業の中心になっています。
従って、サービス産業で働く人も増え、サービスに触れる機会も増えているので、顧客の期待値も上がり、サービスを磨かなければお客様の期待に応えることができません。
それに加えて、全産業がサービス産業化している事象が起こっています。
皆さまは第6次産業という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
それは、第一次産業である農林水産業が、農林水産物の生産だけにとどまらず、それを原材料とした加工食品の製造・販売や観光農園のような地域資源を生かしたサービスなど、第二次産業や第三次産業にまで踏み込むことを意味しており、今村奈良臣・東京大学名誉教授が提唱ししました。
つまり第一次産業の農業であっても、農作物を生産するだけに留まらずに、それをサービスに変えて、観光農園のように、収穫体験を楽しんでいただくサービスを提供することにより、生産者が顧客接点を持ち、作り手の想いやこだわりを知ってもらうことで、消費者は付加価値を得るといった、生産者にとっても消費者にとっても様々な喜びに繋がっています。
従って、生産者は農産物を作れば終わりではなく、サービスとして提供するところまで深く関わるというスキームとなっているのです。
もうひとつ例を挙げさせていただくと『オフィスグリコ』もそのひとつです。
お菓子を製造して販売するだけでなく、オフィスにグリコのお菓子箱を用意し、利用した分だけスタッフが定期的に訪問して補充するというサービスです。
これも、製造だけに留まらず、顧客接点を持ちながら顧客と関係性を構築してサービスに転換している事例です。
このように、全産業がサービス産業化に向かっており、良いモノを作れば売れるという時代は終わり、如何にその『モノ』にサービスという付加価値を加えて提供するかが問われています。
だからこそ、サービスを通じて『モノ』のこだわりや想いを伝えることが重要であり、サービスに磨きをかけることが、結果的に『モノ』の価値を最大化することに繋がります。
皆さまの会社ではサービスを磨けていますか?
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